なんかやな感じ…。

自宅近くの時間貸し駐車場が増築になるとかで、去る1/31に閉鎖された。よくある話だが、ここのところ続いていた周辺の道路改良工事にもいろいろ思うところがあって、何となく何か書きたいと思っていたのである。

駐車場は、よくあるアスファルト張りの青空駐車場で、必然的に地面にある駐車スペースが埋まってしまえば、満車となる。しかし、満車率が高くてこれではイカンと思ったのだろう、二階建ての立体駐車場にするプランができあがったらしい。今年に入ってすぐ、作業服を着たおじさんたちが測量をやっていたので、イヤな予感がしたのである。もともとその土地は、下に電車が走っているトンネルの上にあり、ろくな建造物は造れないのである。だから、駐車場くらいしか活用できない。だから、できるだけ有効に活用したい、という気持ちはわかる。

だが、駐車場を増築するのに、いったん更地にするのはどういうわけだ?イヤ、実はなぜ更地にするのかわかっているのだが、あえて振っているのである。平屋の駐車場のときは、たくさんの樹木、植え込み、そういうものできれいに飾ってあったが、それらはすべて伐採され、まったくの更地になった。もともと駐車スペースにはできないような半端なところは、立体化により活用できると思ったのだろう、ギリギリのところまで更地にされ、運良く逃れた樹木はかろうじて生き残った。

もったいないな、もうすぐきれいな花を咲かせるコブシの木だったのに。もっと先になれば、ツツジの花がきれいだったのに。これらが、根こそぎ抜かれて産廃として処分されていく様は、正直情けないものがあった。これらも、駐車場が完成の折には、新しい樹や植え込みが植えられるのだろうなぁ。

そういえば、近くの道路が拡張されるので、道路沿いの植え込みも、全部伐採されていたなぁ。工事が終われば、新しく植え込みが設置される。同じ場所に。邪魔なのは理解できるが、もう少し何とかならんのかなぁ、と思う。

自宅の前の一軒家が売りに出された、というか土地ごと売却されて、跡地にマンションが建つことになった。我が家から見れば東側にマンションが建つので、朝に陽が射さなくなる。なので、規則に則り、業者が説明会を開いた。日照時間も、影の長さ?とか、その他もろもろ規制内なので問題ないというありきたりの説明なので、抵抗もしようもあるまい、と思っていたが、近所のおばさんから意外な質問が出た。

「中に植わっているたくさんの立派な樹はどうしますの?」

業者は当たり前のように、抜いて、処分しますと申された。おばさんは、続ける。立派な八重桜とか、コブシとか、そういうのを移植とかできないのかしら?業者は続ける、そんなことしたって枯れてしまいますしね、無駄なことはせんのです。まぁ、業者にとっては地面だけあればいい、上に乗ってるものは無駄なもの、処分するしかないということなのだが、もう少し何とかならんのだろうか?

横浜市のある公園で、樹齢70年の椎木を十数本伐採して顰蹙を買ったらしいが、臨時の駐車スペースを確保するために、そこまでしてしまうのだろうか?反対がなかったから、ということで賛成と解釈したらしいが、おめでたい思考回路である。

六本木の防衛庁跡地では、某業者による大がかりな開発が進んでいるが、奇しくも東大生産研跡地に美術館建設も進んでいる。そのどっちに関係するのかわからんが、双方の間になる星条旗通りの立派な桜並木が、1/3ほどそのために伐採された。さらに腹の立つことに、防衛庁跡地の隣にある桧町公園で、工事のためか大幅な樹木の伐採が行われた。いったい何を考えているのか、誰のための工事か、何が目的なのか、はっきりと言って欲しいものである。
(おそらくは形式通りのものが掲示されてはいるだろうが)

ついでに言えば、旧防衛庁跡地の開発は、樹木の移植を前提に進められて、もとからあった樹木はいったん脇に寄せられ、工事の進行に伴いまた敷地内に移植されるそうな。もっともな計画だが、敷地前の歩道のポプラ並木は、根本からちょん切られていたぞ。何か、ちぐはぐだなぁ。

つくづく思うのは、樹木はコンクリートや石と同じ建造物の一部で、不要になれば撤去し、必要になればどこからか持ってきて植える、そういうものなのだろうなあ、ということである。当然、移植よりは新しく持ってきた方が、業者にとっては需要が起きるしいいのだろうけど、同じお金を掛けるなら、移植とかの方法を考えて欲しいものだ。

近所の林や森も次々と開発され、マンションやらになっているが、地図を広げて、ここがまだ空いてます、開発しましょう、買収しましょう、などという計画を立てている輩は、いちど自分たちがどういう環境に生きてきたか、思い起こして欲しいものだ。風致地区や緑地保護地区を開発するために影で工作に動く輩も、だ。もう、緑は守る段階を過ぎているのである。

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