ノートPCのHDDを取り替える。

愛用のLet’s NoteのHDDの空き容量が逼迫してきた。型番はCF-Y2Dというもので40GBのHDDを搭載している。普通に使うには十分だろうが、デジカメの画像や動画を手元に置いておき、仕事のファイルも、メールも全部、となれば心許なくなってくる。そこで、HDDの換装を考える。以前に使っていたDELLのノート機では、簡単に換装が実施できた。そういうもんだと思っていたら、Let’s Noteではそうもいかないようだ。果たしてどういう結果になるのか?

Let’s NoteではどうやってHDDを取り替えるのかしら?そう思っていろいろ調べていたら、オニッコさんの果敢な挑戦ページに巡り会うことができた。

O-Nikko:CF-Y2 HDD換装

このページの記述どおりに事を進めていけばほとんど問題ないので、写真などはこのページを参照していただくとして、当方では基本的に用意しなかった。別に面倒とかそういうことではなくて、役に立つものを生かそうということです。

この記事を読めば、私の使用しているLet’s NoteのCF-Y2Dに市販のHDDを載せ替えることは、ほぼ問題なくできそうだ。この夏休みを利用して、換装に挑戦しよう。

さて、どのようなHDDを載せるか?以前このブログでも書いた、HGSTの7K100にしようか?で、7K100の状況をいくばしか問題ありの価格.comで調べてみた。現状、評価等が出ているのは80GB版のみ。しかも、2万円越え。本命は100GBだと思っていたが、まだ出ていない模様。で、ほかの選択肢を調べてみる。すると、5K100というものがある。これは、5400rpm版だ。7K100は7200rpmなので、25%ほど回転数のダウンしているバージョン。しかし、容量、シーク速度、キャッシュ容量などは遜色ない。100GB版でも、18,000円程度だ。価格.comの記事を読めば、C/P比では5K100に軍配が上がるということ。いつ出るかわからない100GB版、それでも確実に2万円台中盤になるであろうことが予測される7K100。今やってしまおうかということを考えれば、5K100に食指が伸びるのであった。7K100,いいスペックなんですけどね。

で、別れを告げたはずの秋葉原まで出向き5K100の100GB版HTS541040M9AT00を購入する。ほぼ18,000円ほどである。ついでに、データの移行を考えて、3.5→2.5の変換アダプタを購入する。380円。

まずすべきことは何か?そう、オリジナルのHDDのバックアップだ。常日頃バックアップには注意を注いでいるが、今回も重要なデータ類をバックアップしておく。そこで、スムースにシステムを移行することを考える。最もシンプルなのは、HDDを交換しただけでおのまま使い続けられるという状態だ。そこで、手持ちのNorton Ghost 2003を活用することを考える。このソフトは購入以来まったく役に立たないという状況が続いてきたが、今回はじめて役に立つ状況が来たようだ。

内蔵されているHDDの内容を新しいHDDにそっくり移そう。このために、Let’s NoteにNorton Ghost 2003をインストールする(というかすでにインストールされている)。新しいHDDは、USB接続のアタッチメントを使うことにする。が、Norton Ghost 2003はUSB接続のHDDに対応できない。なので、この方法は断念する。

手持ちのデスクトップを活用しよう。こちらに、Norton Ghost 2003を入れておき、新しいHDDを普通にIDEでつなぐ。このとき、購入しておいた変換アダプタが役に立つ。パーティションを作り、フォーマットしておく。パーティションのサイズはご自由に。ただし、もとのHDDのデータがすべて収まる大きさでなくてはならない。フォーマットしたら、パーティションをアクティブにしておこう。これを忘れずに。

ここからが本番だ。Let’s NoteからHDDを取り出す作業だ。この作業自体は、上で書いたページの記述に従えばOKだ。私もちょっと迷ったが、無事行うことができた。ただし、このページで書いていない注意点を補足させていただこう。

  • 液晶パネルを止めるねじは絶対に最後に外すこと。ついつい外したくなっても、書いてあるとおり「最後に」外すこと。でないと、液晶パネルの扱いに困るというか、パネルの開閉時に支障を来す。
  • 裏面パネルを外すには、外部VGA出力の脇のねじ台も外すこと。
  • DVDトレイを電源なしの状態で開けるには、裏面のピンホールを軽くつつくこと。
  • 裏面パネルを戻す際には、PCMCIAスロットの取り出し部の状態に気を付けること。寝ていないようにすること。

これに加えて、このページの作者の方はデジカメ写真を印刷し、ねじを対応させるということを推奨されていたが、実はこのページそのものがねじの場所を記憶させるに最適であった。印刷し、ねじをセロテープか何かでその該当位置に止めておけば万全だ。

さて、はずした内蔵HDDだが、これをデスクトップにそのままつないでいいものかどうか?というのは、CF-Y2D内蔵のHDDは東芝のMK4025GASLというもので、モータ電圧5V、ロジック電圧3.3Vという省電力タイプだ。しかし、今回購入してきたHGSTのものはモータ電圧5V、ロジック電圧5Vという一般的なものだ。世の中に流通しているものは、ほとんどが後者のものだ。果たして、ロジック電圧3.3Vというものを5.0Vのものに接続して大丈夫なのか?

結論からいえば、OKだ。こういうHDDは、ロジック電圧3.3V, 5.0V両対応であるからだ。すなわち、ロジック電圧3.3Vが供給されればそれで動くし、5Vでも動く。つまり、5V専用版より器用というわけだ。

なので、以前から用意しておいたもう一つの3.5→2.5変換アダプタを取り出し、これもデスクトップに接続する。マスタースレーブに注意したい。通常では、両者ともスレーブ接続になるので、それなりのジャンパ設定を行わねばなるまい。どういうジャンパ設定が必要かは、それぞれのマニュアルを参照のこと。2.5タイプのジャンパなのでそれなりのものが必要だが、3.5インチ用でも頭をニッパでカットしてしまえばOKだ。

なぜ変換アダプタがすでにあったかは、ディスククラッシュの項を参照。

ここまで来れば、Norton Ghost 2003でクローンを作るだけだ。これには、2, 3時間かかる。そのままぼーっとしていてもいいが、せっかくだから昼飯を食いに行こう。なんだか無性にラーメンが食いたく、家人を誘い七志に行く。ラーメン、餃子、チャーハンを頼み、お腹いっぱいだ。とりあえず、今日初めての食事ということでよしとする。

帰ってみれば、クローン作成が完了している。念のためリブートし、正常にファイルがあるか確かめる、問題ないようなので、新しいHDDを外し、Let’s Noteに装着する。このとき、ジャンパを外したり、ピンを折ったり、向きに気を付けること。問題なければ、すべてもとに戻していこう。

すべて元に戻し、電源を入れてみる。このとき、BIOSメニューを呼び出すと、きちんと100GBのHDDがつながっていることを認識できる。そして、Windowsを起動。コピーされたHDDからWindows XPがブートできることを確認し、作業はほぼ完了となる。

あとは、新しHDDが内蔵された状態で、ファイルシステムの状態やチェック、デフラグなどを自由にかませてみる。基本的に問題はないと思うが、念のためやっておいてもいいだろう。

この記事は、換装後に書いているが、ほぼ問題ない。ディスクアクセス音も小さくなっている。速度も、若干向上しているようだ。ちなみに、HDDの速度向上は、回転数、シーク速度、キャッシュ容量などで決まるが、これに加えて記憶容量そのものも重要だ。プラッタあたりの容量なら、多い方が有利だ。記録密度が高い方が、回転あたりの読み書き容量が高くなるからだ。なので、2プラッタタイプの80GB, 100GBなら迷わず100GBタイプを選択すべきだ。

それにしても、複雑な作業のはずだが、すんなり行えたのは果敢な先人たちの偉業によるものだ。私といえば、途中でドライバーに合うものがなくて買いに走ったくらいだ。こういう貴重で有用な情報が手に入るインターネットは、本当に素晴らしい。

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