カセットテープをデジタル化しよう(4)

Sound It! 3.0LEを起動すると、常駐ソフトやら他のアプリケーションの存在について警告される。一般的に、オーディオやビデオなどをキャプチャするときは、単独で動作させるのがベターだ。ただし、昔ほど神経質になる必要はない。ディスクをがんがん使うようなアプリケーションを終了させておけば、たいていの場合は問題ない。

続けて、使うデバイスを要求される。UA-1Xの場合は「USB Audio CODEC」という一般的なデバイス名で認識されるので、録音、再生とともにこれを指定する。この指定によって、録音のソースはUA-1Xになるが、再生もUA-1Xになる。UA-1Xにはヘッドフォン端子があるから、ここでモニタしよう。アナログボリュームも付いている。
また、録音を始める前にUA-1Xの入力ゲイン切り替えスイッチも確認しておこう。とりあえずLOW側にしておき、それだと入力レベルが低すぎるという場合のみ、HIGHに切り替えよう。オーディオ機器側の接続も済ませておこう。

Sound It! 3.0LEは、各種のオーディオフォーマットで保存されたファイルを読み込み、編集し、書き出すというのを基本動作としている。WAV形式が標準であるらしく、新規作成時にはWAV形式での保存が前提となる。新規作成を指示すると、ステレオ/モノラル、量子化ビット数、サンプリングレートを要求される。通常は、一般的なステレオ、16ビット、44.1KHzでいいだろう。テープがモノラル録音ならここでモノラルを指定すれば、データ量を減らせる。
入力レベルの状態を知るには、レベルメーターを表示させてみればいいだろう。録音していなくとも、信号が入力されている時点でレベルメーターにはそれが反映されるので、低すぎると思ったらUA-1X側の入力ゲイン切り替えスイッチをHIGH側に切り替えればいいだろう。残念ながら、USB Audio CODECデバイス側では録音ボリュームの調整ができないので、あとはアプリケーション側で調整するしかないだろう。

試しに、何でもいいから録音してみよう。新規作成が済んでいるとして、適当なテープを再生しよう。そして、録音ボタンを押せばすぐに録音が始まる。適当なタイミングで停止すれば、録音したものが波形で表示される。このとき、ピークレベルの検出も行われ、適当に補正される。

なにもせずそのまま保存するだけなら、保存メニューを呼び出せばよい。デフォルトではWAV形式のまま保存される。もし、不可逆な圧縮がかかるのを嫌うなら、この形式を選ぶ。ただし、ファイルのサイズは大きくなる。あくまでも欠落を嫌がる場合のみ、あとで編集などを行いたい場合のみ、とするべきだ。ただちにそのままオーディオプレーヤなどに送るには、MP3形式などで帆存ずればいいだろう。ただしこの場合は、あとで編集するとか、加工するとかは考えないこと。MP3形式のファイルは、読み込み時のデコード、書き込み時のエンコードでどんどん音質が劣化する(というか変になってくる)。編集、加工の余地を残すには、WAV形式のデータを保存しておきたい。

さて、エアチェックしたテープを1巻丸ごと録音し、これを曲ごとに分割していこうと思う。これは実に簡単に行えるが、次回に回すことにする。

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