パソコンの時計、狂ってない?(3)

このシリーズの最後は、インターネット時刻のカスタマイズについて紹介します。
レジストリという、システムに直結したデータを直接操作するものなので、何だかよくわからないという人は手を出さない方が無難でしょう。

サーバの登録を増やす

この作業は、Administrator権限を持ったユーザで行う必要があります!

「インターネット時刻」の「サーバ」から選べるNTPサーバを増やすには、それをレジストリに登録してしまいます。このためには、レジストリエディタを起動します。【スタート】→【ファイル名を指定して実行…】を選んで、「regedit」と入力して【OK】をクリックします。

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すると、レジストリエディタが起動します。

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ここからは文字だけの説明になります。左側のツリー状に表示されている部分から、以下の項目を探して下さい。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\DateTime\Servers

この項目は、「キー」と呼ばれます。このキーを選ぶと、右側に以下のような感じで項目が3つ現れるはずです。

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ここで、メニューから【編集】→【新規】→【文字列値】というように選んで、項目を追加します。項目名は、この場合「3」としておきます。この意味は、3番目にリストするサーバ、という意味になります。この段階で値が空の項目「3」が登録されていますので、これを編集します。

この項目を選んだ状態で、メニューから【編集】→【修正】を選んで下さい。「値のデータ」欄に、NTPサーバの名前を入力して下さい。ここで【OK】をクリックすれば、以下のように登録されていることが確認できます。

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このとき、すでにサーバのリストは拡張されています。「日付と時刻のプロパティ」の「インターネット時刻」で確認してみましょう。

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このように、リストの最後に、先ほど追加したサーバが現れます。同様に、4番目、5番目といった具合に追加できます。順番を変えたい場合には、重複のないように番号を変えればOKです。

この例のサーバ名はかりですから、絶対にこのまま指定しないで下さい。おのおの、実際に使えるNTPサーバを指定するようにして下さい。

ちなみに、レジストリエディタで「規定」とあるのは、現在選択されているNTPサーバの番号です。この場合、1番目ということになります。0の場合、リストにないNTPサーバを、直接入力している、ということになります。

問い合わせ間隔を調整する

この作業は、Administrator権限を持ったユーザで行う必要があります!

NTPサーバへの問い合わせ間隔を秒単位で調整できます。これにも、レジストリエディタを用います。以下のキーを、上記と同様の要領で探して下さい。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\W32Time\TimeProviders\NtpClient

右側の表示にすでに登録されている項目SpecialPollInterval を変更します。

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「値のデータ」に注目して下さい。ここには、規定値で604800と入っています(「ひょうき」を「10進」に変えるとわかりやすいです)。これは秒単位ですから、604800÷60=10080(分)、10080÷60=168(時間)、168÷24=7(日)となり、すなわち1週間となります。ここを変更すれば、好きなタイミングで時刻合わせを行うことができるようになります。

あまり頻繁に時刻合わせを行う必要はありません。あまり頻繁だと、相手のサーバの負担にもなります。1日に1回ほどが現実的でしょう。この場合、86400秒となります。

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これまでで、インターネット時刻のカスタマイズができました。レジストリエディタの項目を見ると、ほかにもいじれそうな項目がありますが、そちらはそのままにしておきましょう。最悪、機能しなくなってしまいます。この段階でWindows XPを再起動すれば、1日間隔での時刻合わせが有効になっています。「日付と時刻のプロパティ」の「インターネット時刻」で、次回の問い合わせ日時を確認してみましょう。

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