メモリは上手に使おう

メモリ256MBの期間では、できるだけメモリを消費しないような使い方をしないとあっという間にメモリがパンクし、結果としてページスワップが多発しとても快適とは言えない状況になる。これは、普段のバブリーなメモリ消費を見直すよい機会である。Windowsでは、アプリケーションソフトをインストールすると知らず知らずのうちに常駐型プログラムが組み込まれていることがある。これらは、Windowsが起動しただけ、あるいはログオンしただけで起動するから、あまり意識されることはないが、確実にメモリを消費している。個々の消費量は小さくても、塵も積もれば何とやら、である。

どのようなプログラムがメモリを使っているか調べる手軽な方法が、「タスクマネージャ」である。Ctrl+Alt+Deleteキーで起動する。「プロセス」タブを開くと、実行中のプロセスの一覧が出る。プロセスとは、表だって出てこないまでも、確実にメモリとCPUを消費している、プログラムの実行単位だ。このうち、個々のプロセスについてメモリの消費量などを調べ、そのプロセスが何のために動いているのかを調べていき、不要と思われるものは起動しないようにするのだ。

調べるときには、アプリケーションを明示的に立ち上げておかない方がよい。つまり、タスクバーに何も出ていない状態が望ましい。ログオン直後、何が動いているかが重要なのだ。

多くのメモリを使っているプロセスだからといって、闇雲に止めてしまっていいわけがない。止めるのは、起動はしているが役に立っていないものだ。だが実際、どれが役に立っていて、どれが役立たずかというのは、パッと見てわかるものではない。まぁ、この手のプロセスはある程度定番的なもので、多くの人に共通なものもあるから、ネットでプロセス名を検索してみると、どんなものかわかることが多くなっている。

不要と思われるプロセスに目星を付けたら、起動しないように設定してみよう。起動しないようにするにはいろいろな方法があるが、Windowsの起動と同時に起動してしまうようなものなら、「窓の手」というフリーソフトウェアが便利だ。また、「サービス」として起動しているものなら、コントロールパネルの「コンピュータの管理→」「サービス」から、起動しないようにできる。

私の場合、以下のプロセスを停止あるいは起動しないようにしてみた。

msmsgs.exe
Windows XPに標準のメッセンジャーであるWindows Messengerである。メッセンジャーサービスはMSN Messengerを経て現在Windows Live Messengerに進化しており、まったく別のアプリケーションとなっている。プロセス名も、msnmsgs.exeと少し違う。msmsgs.exeは、Windows Live Messengerをインストールしても、どういうわけか起動してしまうときがある。OutlookやOutlook Expressが起動してしまったり、私のようにウィルス対策ソフト(ソースネクストの「インターネットセキュリティ・ゼロ」など)が起動してしまう場合もある。Outlookなどではメッセンジャーを使用しないようにし、ウィルス対策ソフトではメッセンジャーをスキャン対象から外す。これで起動しなくなる。

qttray.exe(QuickTime Task)
Apple Computerのメディア再生アプリケーションであるQuick Timeの常駐プロセスである。iTunesをインストールすると自動的にインストールされ、しかも自動的に自動起動になる(自動ばっかりですいません)。iTunesをインストールしたら、qttray.exeを起動しないようにしたい。これには、「窓の手」を使う。

iTunesHelper.exe(iTunesHelper)
iTunesが、iPodの装着などを認識するためのプロセスらしい。iTunesを使っているだけで、もしiPodを使っていないなら、まったく役に立たない。iTunesHelperを起動しないようにするには、「サービス」から起動を手動に切り替える。ただし、iTunesを起動すると、自動的にiTunesHelperも起動し、iTunesを終了しても居座るので注意。

SunJavaUpdateSched
Sun MicrosystemsのJavaランタイムをインストールしている場合、これが常駐しアップデートの状況をチェックしている。アップデートはそう頻繁に行われるわけではないし、アップデートするなら明示的に行いたいので、これも止めてしまう。「窓の手」を使う。

GhostStartService
SymmantecのGhostをインストールすると、サービスとして登録されるが、Ghost自体滅多に使うものでないので、これも止めてしまう。「サービス」から起動を手動に切り替える。

こう見ただけでもけっこうある。これで、起動はずいぶんと軽くなる。他にも、Adobe Readerの起動を高速化するとされるreader_sl.exe(スタートアップ)、プリンタのモニタユーティリティ、スクリーン解像度の設定ユーティリティなど、ばんばん起動しているようだ。数MBのプロセスでも、溜まればけっこうなボリュームになる。基本的には自己責任だが、情報を集めて少しずつ潰していけば、かなり快適な環境になるに違いない。

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