通勤電車はストレスがいっぱい(1)―股間頭突きおじさん

思いついて、こんなことでも書いてみようかと…。愚痴になることが多いと思うが、通勤電車内のおもしろ人間図鑑ということで…。

一回目なので、私の通勤時の状況を書いておこう。でないと、状況のイメージがしにくいと思われるので。このブログを読まれている人はご存じかもしれないが、東急田園都市線を利用し、横浜市青葉区から東京都港区まで平日通っている。これを読めば、「くわ~あの日本一混雑する路線ですか、お疲れ様です!」という声が聞こえようなものだ。

行きは、8時台の上り電車(基本的に各駅停車)に乗り、帰りは9時台から10時台の下り電車(これも基本的に各駅停車)に乗る。これを読めば、「比較的楽な時間帯でよかったっすね!うらやましいッス!」という声も聞こえようなものだ。

というわけで、初回は、女性向きではないが、「股間頭突きおじさん」のお話だ。

その日も、適当に立ち位置を決めて、寝ているおじさんの前に立った。

おじさんが同年代を「おじさん」呼ばわりするのもどうかという意見もあるが、若くもなく、年寄りでもない曖昧な年代ということで勘弁していただきたい。

そのおじさんは、割と長身と思われ、座席に深く腰掛けて割と姿勢良く座っていたのである。しばらくは何事もなく経過していたが、そのおじさんはそのうちこっくり、こっくりと船をこぎ始めた。たいていの場合、寝ている人というのは隣の人によっかかってしまうなどの迷惑行為に走ることが多いが、この人の場合は前方に倒れるという感じになっていったのである。

そのおじさんは、眠りが深いのか、よほど疲れているのか、その倒れ方がだんだんと激しくなってきた。察しのいい方なら、

「まさか、倒れた瞬間に頭突きを?」

と思われるだろうが、まさしく正解だ。長身で座高も比較的あるそのおじさんは、勢いよく前方に倒れるたびに頭頂部が私の股間あたりを攻撃するのだ。これは気持ちいい、じゃない痛い!気持ち悪い!ということで後方に下がろうと試みるも、そのころは十分に混雑していて通路にも人が立っている状況で、下がるのもまかりならんという状態にになっていたのだ。なので、腰を引き気味にするのが精一杯という感じなのだが、それでもそのおじさんは容赦ない攻撃を仕掛けてくるのである。

実際に攻撃を受けなくても、気分的に怖いのである。またそのおじさんの頭頂部にも申し訳ない感じだ。そこでガード策その(1)。拳を股間前に配置し、おじさんの頭突きを拳でガードする→殴ったことになりかねないので、却下。(2)バッグを股間前に配置し、バリヤーを築く→私のバッグは厚さ20cm、重さ5kgなので、その位置にホールドするのはかなりきつい→却下。

ダメージにならないように「気付き」を与えてやればいいだけなのだが、そもそも頭突きしているのに何度も繰り返すというのは、頭頂部に何かが当たっていてもまったく意に介していないというわけだ。ということは、あらゆるガードは無駄である。やはりそこを去るしかあるまい、と思っていたら降りる駅に着いてしまった。そうか、ずいぶんと長い間格闘していたのだな、と感慨を深めつつ、まだ寝ているおじさんにエールを送り、下車したのであった。できれば、倒れたならそのまま突っ伏したまま寝るようにしてもらいたいものだ。

コメント

  1. 野の花 より:

    複雑な心境でしたね(笑)。なおさんの困惑が充分伝わりながらも、笑ってしまいました。なおさんはやさしい人なのですね。そのおじさん、相当にお疲れだったのですね。なおさんもご苦労様でした。

  2. なおさん より:

    野の花さん、
    毎日のように、何かネタになることが起きる、これが通勤電車の醍醐味です。笑
    実は私は結構容赦ない面もあるのですが、それについては別の機会に。