餃子を作る

巷で農薬入り冷凍餃子が騒がれているが、あれは資本主義社会の行き詰まった一現象である、ということにはあまり触れられていない。どこで農薬が入れられたか、ということは重要なことではあるが、本質ではない。実際に被害に遭われた方には申し訳ないが、ひずみをもろ被ってしまったということで、納得いただくしかない。それ以前に、なぜ農薬混入という現象が起きたか、ということを考えなければならない。

Gyouza_01 手作り餃子さ。

今回騒ぎになっている餃子は、JTフーズが輸入し、生協をはじめとした各小売店舗に流しているという格好だが、実際にはJTフーズが某商社が段取りした商品を輸入しているに過ぎない。商社は当然製造元のことを完全にチェックできるわけではない。JTフーズも、商社が間に入っている以上、品質について厳しく関与しているわけではない。つまり、今回の事件は、関係者がことごとく関与していない状況から発生したと思われるのだ。

今の資本主義のルールからは、できるだけ安く、低コストで、高品質なものをと、一見まっとうな考えのように見えるが実は矛盾だらけで安易な発想の元に、ものが作られている。突き詰めれば、安く済むなら、どんな場所で作られても、そこがどういう場所だか知らなくても、という発想に行き着く。安く済むから製造を依頼するが、作っている側から見れば、自分たちの手による作業がばからしく安いものであれば、身も入らないというものだ。安く済むから君たちに作業を任せているのだという話が、どれほどの説得力を持って迎えられているか、依頼する側は考える必要があるのではないか。

もちろん、だからといって毒物を入れるなどという行為は、テロに匹敵する卑劣なものである。その点を弁護するものではないということを、書き添えたい。

この騒動の影響か、餃子が人気であるようだ。毎日のように餃子の名前が出てくるので、餃子を食べたくなるという人が多いようだ。でも冷凍の餃子は手が出しにくいし、チルド餃子も同じである。ならば手作りで、と考える人が多いせいか、今日も某店舗では餃子の皮が売り切れ、挽肉も僅少、という事態であった。手作りに回帰することは喜ばしいことであるが、だからといって材料がすべて安全というわけでもない。

今回の騒動は、人任せで成り立つ社会というものがどういうことか、少しは考えさせることができたということで、被害にあった方には申し訳ないが、価値があったと思うしかない。

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コメント

  1. 野の花 より:

    なおさんの書かれていること、ごもっともです。
    本当にその通りだと思います。安い食品、何も考えず、気軽に購入していましたが、これからはちょっと立ち止まって、考えなくては・・・。出来るだけ安全、安心な食材を・・・。この頃あまり熱心ではなくなっていた無農薬野菜作り、これからも続けて行こうと決意した出来事でした。

  2. なおさん より:

    野の花さん。
    ちょっと過激なこと書いてしまったな~と反省。
    何でもかんでも自分でというのは現実的には無理な話で、人のすることを信用していかなければ成り立たないのが社会というもの。
    そういう根本が崩れてしまうのが、食品偽装やらなんやらで、こういうのにはきちんと異議を唱えていかなければなりませんね。
    それとは別の次元で、なんでもかんでもブラックボックス化してしまい、箱の中のことは知らず存ぜず、という態度は改めていかなければならないな~と思うのです。

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