Windows Vista Ultimateにアップグレードする(1)

ソフトをアップグレードするタイミングというのは、いつも突然にやってくるものだ。先だっては、Office 2007へのアップグレードを実行した。今回は、Windows Vista Businessから、Windows Vista Ultimateへのアップグレードを実行したい。Windows Vistaでは、下位のグレードから上位のグレードへのアップグレードが可能になっている。これは「ステップ・アップグレード」という名称でライセンス(ソフトウェア)が販売されている。これを利用してアップグレードを実施しようというわけだ。

Windows Vista StepUpgrade Business to Ultimate SP1Windows Vistaステップアップグレード

今年の2月までは、オンラインでアップグレードできる「Windows Anytime Upgrade」というサービスがあったらしいが、ライセンスの販売は終了したとかで、現在は上記のパッケージを購入するしかないようだ。そもそも、なぜアップグレードするのか。きっかけは非常にアホらしいものだ。

ある日、スクリーンセーバーを変えようとして、「写真」を選んでみたのであった。スクリーンセーバーには、動作を調整するオプションがあるものがあるが、「写真」にもこのオプションがあり、画像を置くフォルダや切り替え速度を調整できる。

Ss_photo_business_01 Windows Vista Business

オプションのダイアログボックスに、「どのようにスクリーンセーバーをカスタマイズしますか?」とあるので、そこをクリックすると、ヘルプが表示される。

Ss_photo_business_02 Windows Vista Business

そのヘルプをよく読むと、「テーマや切り替え効果など、~グラフィックスカテゴリのサブスコアが3.0以上である必要があります。」とある。ということは、「テーマ」や「視覚効果」が使えるということか?だが、上のダイアログボックスを見てもわかるように、場所と速度についての設定項目しかない。ということは、私の愛用のレッツノート(CF-Y7A)のサブスコアは、3.0ないのであろうか?ということで調べてみた。

さっそく「コンピュータのプロパティ」からエクスペリエンス値を見ると、3.2もある。3.0なんか楽に超えているじゃんかよ、それでもオプションが出ないのはなぜよといろいろ検索して調べてみた。「写真」スクリーンセーバーを扱うページのどれを見ても、上のようなダイアログボックスではないのだ。確かに、「テーマ」や「効果」などの項目が出ている。結局、行き着いたMicrosoftのサイトで発覚したが、このような機能は「Home Basic」「Home Premium」「Ultimate」の3つのグレードでしかサポートされないらしい。Businessには、もっとシンプルな機能のみが入っているということだ。

ちなみに、下の2枚は、同じシチュエーションでのUltimateの画面である。

Ss_photo_ultimate_01 Windows Vista Ultimate

Ss_photo_ultimate_02 Windows Vista Ultimate

というわけで、BusinessとUltimate(というかHome系)には思ったより細かな差が付けられていることが判明した。仕事で使っているPCといえども、家庭で趣味用にも使っているので、できればこういった癒し系の機能も使ってみたい。これが、書いてみたら意外とつまらないアップグレードのきっかけである。

ちなみに、同じ「写真」スクリーンセーバーでも、BusinessとUltimateに入っているものは、プログラムが根本的に違うようだ、スクリーンセーバーからの復帰後、Businessでは元の状態に戻るが、Ultimateでは画面解像度が調整されるのか、大きく開いていたウインドウが小さくなったりする。どっちかというと、Windows XPのPlus!に付いていた、「マイピクチャ スクリーンセーバー」のような振る舞いだ。XPでは解像度の指定ができたのでよかったが、Vistaではこれができないらしい。案外と不便である。

ところで、Ultimateでは何がいいのだろうか?カタログ的には、ドライブ暗号化のBitLocker、ビデオ編集やDVD作成などが目に付くが、個人的にはMUI(Multilingual User Intetface)が使えることも大きいと思っている。これは、ユーザインタフェースを標準の日本語から、英語をはじめとした他言語に変更できる機能で、UltimateとEnterpriseにしか存在しない機能である。

次回以降は、アップグレードの実際と、MUIなどの機能などを少し紹介してみたいと思っている。

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