Dynabook CX/3壊れる(リカバリ編)

DynaBook壊れるシリーズの第2回目である。前回、HDDのデータを取り出し、バックアップするところまでを書いた。今回は、HDDを戻し、リカバリをしてみようかと思う。リカバリとは、OSなどを工場出荷時の状態に戻すことである。リカバリを行えば、元通り使えるようになる、と本気でそう思っていた。

リカバリをするとなれば、リカバリ用のDVDを探さねばなるまい。ということで付属品一式をさらったが、そんなものはないのだ。もしやこれは…。と思いつつ説明書を取り出すと、どうやらリカバリはHDDから行うらしい。HDDがおかしいのにHDDからリカバリするなんて、どうするんだよ!と思いながらも、それしか選択肢がないのならしようがないなと割り切り、さっそく作業を始めることにした。

リカバリを行うには、「0」(ゼロ)キーを押しながら電源を入れればいいそうな。なかなか面白い操作系だなと思いつつ、これに従う。すると、Windows 98が起動したとちらっと出て、リカバリの方法を選ぶメニューが現れる。ここでは、工場出荷時の状態に戻すオプションを選ぶことにする(他にも、パーティションは保存して、とかいろいろあるのだが、基本は工場出荷状態だ)。

するとなんと、シマンテックのGhostもどきの画面が現れ、データを転送中という旨が出る。そうそう、HDDからリカバリするタイプのものでは、HDDの見えない領域(無駄遣いされている領域)にOSなど一式が詰まっているところがあって、そこから本来のOS領域へデータをコピーするだけなのだ。DynaBook CX/3では4GBほどがこれに使われていた。4GBも!40GBのHDDのうち4GBがこれに使われているのだ。これは激しく無駄であると言わざるを得まい。

ところで、DynaBook CX/3はDVDドライブまで内蔵したタイプであるので、リカバリ用DVDを付けてもよさそうなものだが、そこはコスト削減だろうか。光学ドライブを内蔵しないタイプのノートPCでは、このようなHDDリカバリがよく採用されているが、HDDがそもそも死んでしまった場合には万事休すである。メーカーの修理窓口に依頼するしかない。ちなみに私はこの方式が嫌いである。ユーザーをバカにしている、と思う。

パナソニックも、1スピンドル(光学ドライブのないタイプ)のレッツノートでは、HDDリカバリだ。

さて、リカバリも順調に進んでいるようで、データが転送し終わると再起動する。Windows XPの起動画面が出るなど、順調に進んでいるように見える。だが、しばらくすると、なんだかファイルがないというようなメッセージが出てくる。え?ファイルがない?そんなはずはないだろうと訝しみつつも、再試行させてみる。やはり同じなので、面倒なのでキャンセルしてしまう。

すると、とりあえず先に進むではないか。Windows XPの初回使用時に出る、ユーザーの作成やネットワークの設定など、いつもの画面になるので、調子よく設定していく。なかなか順調ではないかとよろこんでいると、「東芝PC診断」といった余計なものが起動したので、これはキャンセルしてしまう。これを実行すると、変なアプリケーションをたくさん入れられて、真に「工場出荷状態」になってしまう。

何だかうまく使えているようだ。すると行うのは、Windows Updateであろう。「スタート」メニューからWindows Updateを呼び出し、実行すればいつもどおりアップデートが実行されるはず、であった。なんだかうまくいっているような気もするし、不安定なような気もする。何かが変なような感じがしているのだが、それが何だかはよくわからない。とりあえずアップデートが終了したようで、再起動を促されたので再起動すると、

なんだこりゃ!

Unknown Hard Error

ブルーな画面にこのメッセージで、またもやOSは起動しないのであった。知らないハードエラーか、とつぶやきながらも、君も知らないものを私が知るわけもないよね、とぶつぶつ言いつつ、ノートPCのふたを閉めたのであった。やれやれ、ますますことは簡単に済みそうにもないのであった。

というわけで、次は荒技に出るのであった。

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