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映画館が消える県都

ニュースにて、群馬県前橋市から映画館が消えると言うことを知る。横浜市に住んでいる身で、前橋市のことを書くのも変なのだが、まるっきり無関係というわけではないので、気にはなるのである。全盛期には10軒の映画館があり、海外の映画祭で審査員特別賞を獲た自治体プロデュースの映画も制作されたなど、「映画の街」と呼ばれていたのも頷ける話だ。

ただ、出身者に聞いても「いつの話?」と聞き返されてまったくそういう認識はなかったようだが…。

このニュースが注目されているのは、県都(=県庁所在地)で唯一映画館がなくなってしまうということと、かつての隆盛とのギャップが大きいということだろう。県都では、滋賀県大津市が1990年代にそういう目に遭ったらしいが、複合型の商業施設(いわゆる郊外型ショッピングセンター?)に飲み込まれる形で復活を果たしたらしい。だから、今は前橋市だけ、なのである。

ヨソ者の分際で何を言うか~と突っ込まれそうだが、あえてこんなことを書かせてもらうと、前橋市は中途半端な気がする。市の中央部に人をたくさん集めるほどの求心性はないように見えるし、土地利用について変に規制が厳しかったりするし。周辺の伊勢崎や高崎は郊外型の施設がぽんぽんできて、そこに映画館ができたりする。

だが、徐々に田んぼも貸与という形でまとめて開発に、ということが進んできているようだ。大型のショッピングモールもできつつある。そういったところで、映画館の復活と言うことが起きれば、それはそれで嬉しいことではないか。

個人的には、映画館で見るのは楽しいことだが、どうしても周囲の客のマナーとかそういうのが気になってしまうので、足繁く通うというわけにはいかない。楽しい映画を見て、気疲れするというのではかなわない。

蛇足だが、人口30万人以上の都市で映画館がないのは、関西を中心に一桁ほどあるそうだ。こんなのを調べている人もいるのだな、と思った次第。

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