アルバムをまとめて持っているミュージシャンのことでも書いてみようかな、ということでBJをいってみたいと思う。BJって誰?「ブ○ック・ジャ○ク」のことでもないし、「ビ○ネス・ジャ○プ」のこともでない。ふざけると怒られるな。すいません、フュージョン界の大御所、ボブ・ジェームス(Bob James)のことである。
掲載できないのが惜しいが、実にいろいろな顔をしている、この人は。
私がBob Jamesの音楽に触れたのは、小学生の頃である。ませたガキだったのか、深夜のラジオ放送に流れるテーマ音楽をいたく気に入り、それが果たして誰の演奏であるのかを常々突き止めたいと思っていたのである。残念ながら、今のようにネットがある世の中ではなく、手段としては周囲のオトナに聴かせて尋ねるか、ラジオ局に電話するなどして教えてもらうしかなかった。前者の方法は、周囲のオトナが演歌漬けでまったくあてにならず、後者の方法は当時は思いもつかなかった(知らないところに電話でものを尋ねるなんて!である)。
契機は、かなり遅れて高校時代に訪れた。当時エアチェックマニアだった私は、深夜のFM放送をチェックするのを忘れなかった。よさげな番組があれば、片っ端からエアチェックした(タイマーなどを仕掛けるのである)。だがその中でチェックを忘れたものがあり、偶然リアルタイムで聴くことになった。しかも途中から。そこで流れていたのがこの曲であった。さっそく、新聞の番組表をチェックし、これがBob Jamesの作品であることを知ったのである。ただ残念ながら、番組表に載っているどの曲かはわからないのである。どれかひとつでも知っていれば、そこから推測することもできたのだが、演奏順も果たして番組表どおりかどうかも怪しかった。
そこから、Bob Jamesのアルバム収集が始まった。どれに入っているのかわからないなら、全部聴いてやれと思ったのである。今から思えばバカバカしい話で、無駄の局地とも言える。高校生ともなれば、FM局に問い合わせて確認するくらいはできただろうし(演奏時刻からわかると思う)、周囲にももう少し幅広いリスナー層ができていただろうからである。しかし、「人にものを聞かない」性格は当時から存在感があったのか、すべて自己資金で解決しようとした。そのおかげか、Bobの多彩な音楽に触れることができたのだが。
自分のことはさておき、Bob Jamesのことについて少し書いておかなければなるまい。氏は鍵盤系の音楽家だが、多分に漏れず幼少の頃からクラシックピアノを習い、カレッジ時代にジャズ祭で優勝したのを機にジャズ・ピアニストとして世に出ている。このとき、あの有名なクインシー・ジョーンズ氏が絡んでいる。このクインシー・ジョーンズ氏の存在は、その後の氏の音楽性に大きな影響を与えているに違いない。しばらくジャズ・ピアニストとして活躍した後、フュージョンに傾倒した氏は、素晴らしいアルバムを次々と世の中に送り出すことになる。詳しくは、以下のサイトの「About Bob」を読んで欲しい。
次回から、それぞれのアルバムについて書いてみたいな、と思う。