なんだかんだで歌謡曲が好きだ(今ではこんな言い方はしないか…)。新御三家(古いな~)の中では比較的地味であった野口五郎が好きだった。野口五郎は、もともと演歌からデビューしているらしいが、まったく売れずに、ポピュラーに転向してヒット(「青いリンゴ」だったか?)を飛ばし、そこからアイドル路線を走ることになったそうだ。
あの三人の中では最も歌唱力のあるタイプと見ているが、歌手としてだけではなくいろいろなキャラクターも持ち合わせているところが、当時としてはよかった。
ギターが上手なのは有名だし(現在、自分の会社に「Gプロジェクト」と付けている)、日本テレビの「カックラキン大放送」では研ナオコと絶妙のコント(警官役。言ってみれば「こち亀」の中川巡査長のようなイメージ)を繰り広げた。さらに、ニッポン放送の土曜夜には、「ハローゴロー・ラブラブラブ」というとても恥ずかしいタイトルの30分番組を持っていて、こちらは打って変わってロマンチスト路線を打ち出していた(同様にTBSラジオで日曜の昼にも番組を持っていたが、こっちは失敗だ)。
個人のことよりアルバムのことを書けば、野口五郎と作曲家筒美京平は切っても切れない関係であり、筒美京平の手掛けた曲ばかりを集めた野口五郎のベストと言うことになっているが、実際は野口五郎の普通に近いベスト(紛らわしいな)になっている。個人的には、彼のことを知ることになった「きらめき」あたりからが、好きな曲が多い(当時で中学生になるかならないか、というころ)。歌詞は、やっぱり歌謡曲の歌詞だよな、という感じのものが多いが、それも時代ということで懐かしく聴くのもいいものだ。
同年代の方、お勧めである(ほかの二人のファン以外には)。