山椒の木の若芽に付いているアブラムシを捕っていたら、大きなアリがいることに気付いた。アブラムシとアリは共生関係にあるということは知っていたので、このやろと思いつつよく見てみると、アリにしては珍しいアゴをしている。さらによく見てみると、大きな眼が付いている。さらによく見てみると、足が8本ある。これはアリではなくクモだと気付いたが、調べてみたらアリグモというそのものズバリの名前のハエトリグモの仲間であった。
ちなみにこれはオスだそうで、メスにはこの大きなアゴがないそうだ。このアゴがないと、ほとんどあり特別が付かないようで、しかもご丁寧に前足を触角のように前に出していて、六本足に見せつけるような擬態も行うそうだ。
かーっとアゴを開いた感じはどう猛そうであるが、アゴを閉じた状態では分厚い唇を突き出した顔のようにも見えて、けっこうコミカルである。
ちなみにこのアリじゃなかったクモ、広葉樹の葉の上を渡り歩くそうだから、家の前のケヤキあたりから落ちてきたのかと思っている。脅かすと、しっかりと糸を出してぶら下がるあたりは、やはりクモなのである。