今年は好天の日が多いせいか、乾燥がひどい。職場に設置した湿度計では、40%ほどが日常である。雨が降れば50%ほどには上がる。インフルエンザで倒れるメンバーも続出し、マスク着用、手洗い励行、うがい励行、滋養十分、休息十分のほかに、せめて少しでも湿度を上げようと、加湿器を直場に設置することにした。もちろん、ポケットマネーからだ(私の職場は、社員が快適に仕事をするか?ということにはあまり興味がないのだ)。
個人で買った加湿器を設置することは、いちおう会社に断った。目的が目的だから、電気代、水道代くらいは大目に見てもらえそうだ。となると、どのようなものを選ぼうかということになるのだが、こんな条件を考えてみた。
- ポケットマネーなので、高くないこと(1万円以内)
- 超音波式でないこと(寒いから)。
- 消費電力が低いこと(長時間使うから)
- 静かなこと(職場に置くから)
- 一回の給水で一日使えること(面倒だから)
- 退社してもしばらく動いているようにタイマー機能など。
加湿器を調べてみると、いろいろある。価格や消費電力を気にしないのであれば、スチーム式のものがよい。なにしろ、電気ポットがそのまま加湿器になったというような感じなので、いかにも加湿できそうな感じがする。だが、こういうのはさすがに見送らざるを得ないだろう。給水も、頻度が高そうだ。また、沸騰音がけっこうするらしい。パワフルだろうが、いろいろ問題はありそうだ。
加湿能力は、自分の席の周辺と割り切って、あまりこだわらないことにした。フロアはものすごく広いし、仕切りもないから、どだいすべてを潤すのは不可能なのだ。だから、自分の周辺だけ湿度が上がればいいのだ、と割り切ってしまう。
こうして見てみると、意外と選択肢は絞られてくる。というわけで購入したのが、冒頭の機種だ。CCPというメーカーは知らないが、調べてみたらバンダイの100%子会社だ。おもちゃや、アイデア家電などがテリトリーらしい。なるほど、そんな感じだと思う。
まず、けっこう大きい。というより奥行きがある。これは、タンクが6.5リットルもあるからだ。だいたい14畳分の加湿能力がある。これで連続13時間保つ。ハイブリッド式(スチーム+超音波)なので、消費電力を抑えて静かに加湿できる。加湿能力は無段階に調整できる。2時間、4時間のタイマー利用もできる。
スペックはなかなかのものだが、40度と暖かいはずの水蒸気は、けっこう冷たい。使い始めは暖まりにくいとあるのでしばらく待つが、それでも冷たい。吹き出し口近くのあたりでは、ほんのり暖かい。だから、ふつうの超音波式と同じように、ミストがすぐに落ちてくる。これではハイブリッド式のメリットは薄いのではないかと思っている。ちなみに加湿量は最大で、半分ほどに調節すれば、ふつうのスチームらしく上に立ち上るようになる。
できれば最大出力で使いたいが、これだとミストは冷たくなり、かなり迷うことになる。高いところに置いてミストが降るようにしてもいいが、けっこう重量があるので、高所への設置は危険である。基本的に床か、それに準ずる場所で使うしかないのだ。
使い続ければ、部屋の状況も変わっていくのかも知れないが、微妙なところである。