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入学式―懐かしの地を歩く(1)

今日(8日)は、こどもの入学式で調布市(東京都)に赴いた。奇しくも、私が通った大学はこの調布市にあり、京王線の調布駅で下車するのは同じであった。子供の大学には手頃なホールがないため、手近な市民ホールを使おうというわけだ。駅の南口を出れば、目の前にホールがある。

だが、なんたる人の多さ。新入生だけではなく、その両親、祖父母、子供まで連れている人がいる。駅だから入学式関係者だけではないし、こともあろうに再開発のためか工事まで行っている。入学式の看板の前で写真を撮ろうという人が長蛇の列を作っている。とてもこれには加われないということで、さっさと別の場所で写真を撮ることにしたのであった。

新聞か何かで見かけた記事に、関西学院大学の入学式が取り上げられていた。ただでさえ新入生が多いのに、年々付き添いの父母が増えているとかで、子離れ、親離れを促すスピーチが行われた、といった内容であった。余計なお世話という気もするが、少子化が進み、下手すればひとり息子の一人っ子で、祖父母にとって唯一の孫というケースもあるかも知れない。それならば、一生に一度ということで、一家揃って付き添いに、というのもあり得るかも知れない。

というわけで、付き添いは近くのホールに案内され(こういった場所を用意してくれるだけ、今は変わったなぁ、と思う)、そこでリアルタイムで配信される映像と音声で式典を見ることができるのだ。

席がすでに埋まりかけていたので、最前列の中央に陣取った。近すぎて、写真がゆがんだ。暗いので、ISO1600にしてようやくぶれずに撮れるか、といった感じであった。

式典は、シンプルでよいものだった。下手な演出もなく、学生による合唱、管弦楽、といったものを挟み、まじめな校風が伺えた。来賓の方々も、紹介されただけで話すことがあるわけでもなし、式辞を述べたのは学長だけというシンプルさだ。だが、学長の話は含蓄に富むものだ。だが、この手の話を理解できるのは我々のような世代になってからで、学生の諸君にはまだまだ実感にはほど遠いだろう、と思う。だが、それでいいのだ。

さて、式が終われば新入生はオリエンテーションということで、我々は退陣することになる。せっかく来たので、駅の反対側に周り、懐かしい場所を歩いてみようかと思い立つ。北口を出ると、駅前の様子はずいぶん変わり太い道路もできたようだが、我々が学生時代に歩いたのは「天神通り」であった。布田天神が突き当たりにある細い通りは、「天神通り」と呼ばれている。だが、そこには見覚えのある何かがいるのであった。

これについては回を分けようかなぁ、と思う。ではまた次回。

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