虫歯の治療記、前回と前々回の続き。
歯科治療開始!(1)
歯科治療開始!(2)
歯科診療開始!(3)
本題に入るといいながら、その本題が長いので、結局前後編のような感じになってしまった。今回、出掛ける前に念入りに歯磨きをしてきたのだが、先生が先の細いピックのような道具で歯の根もとあたりを掬うと、そこにはべっとりと歯垢(デンタルプラーク)が。そんなバカな!あれほど歯磨きをしたのに…。と多少のショックを訴えると、上の方はよく磨けているんですが根元の方が…。ということで、歯と歯茎の境目あたりの磨き方が不十分ではないか、ということになった。これは気を付けねばなるまい。デンタルフロスを使って歯の間も掃除するのだが、歯と歯茎の間まではカバーできないようだ。
今回は、本格的な治療はせずに、あくまでも応急処置としておきましょう。ということで、ようやく治療開始。そういえば、最近の歯科通いは「抜歯」などのためであり、普通の虫歯治療というのは高校生時代以来なのであった。30年ぶりか!と感慨に浸るも、あの「キーン」という道具は健在で、ふと軽い恐怖に駆られるのであった(びびっていてどうする!)。「痛かったら目で訴えて下さいね、私たちは目の動きに敏感です」と言われる。口を封じられて、視線で意志を訴えるしかない状況なのか!これは支配権を完全に掌握されてしまったと思っても時すでに遅い。あとは身を委ねるしかない。
キーンという道具が口に入り、歯のしかるべき場所を削っていくような感じだ。今回は、痛みを与えない部分だけを削って、清潔にしたあとに薬剤を詰め込んで済ますということで、簡単な処置のみのようである。さほどの時間もかからずに終わったが、薬剤をしみ込ませた脱脂綿を虫歯の穴に入れられ、穴を塞ぐためのものを詰められると、口の中がその味いっぱいになる。これは数日経っても取れず、なかなかイヤな感じだ。
ところで、歯科医師の先生と歯科衛生士(助手?)の女性のやり取りを聞いていると、先生も大変だなぁ、と思う。これほどひとつひとつの言葉に気を遣い、頼むときにも言葉を選び、しっかりと「ありがとう」と礼を随所でいい、そうまで徹底しないと職場は成り立たないのだろうか?と思う。女性の多い職場ではこうしないといかんのですよといった同僚の話も思い出され、男ばかりの職場で適当にやっている私には、とてもこんな職場の長は勤まらないだろうと思いを新たにしたのであった。
ちなみに、服装を褒める、髪型の変化を指摘する、というのが、私はあなたのことを気にしています、的なメッセージになるのだそうだ。こんなのはセクハラでは?と思ったが、信頼関係のある間柄では、セクハラにはならないそうだ。なんて難しいんだ!
さて、処置が終われば次回の予約となる。次回は週末を跨いだ水曜にしてもらうことにした。今度は、麻酔をしての治療ということで、恐怖が身を包む。麻酔といえば神経叢への注射ということになり、これは抜歯のときに体験済みで、あまり気持ちのよいものではない。時間は1時間ほど、ゆっくりやりますから、という先生の目が怖いのは気のせいだろうか?
念のためということで、痛み止めをもらった。幸い、痛み止めの世話には、これを書いている時点ではなっていない。また、おまけの歯ブラシももらった。会計を待っている間、受付近くに来た先生に、食事のことを尋ねたら、どうやら人違いだったようだ。つくづく、人の顔を覚えるのが苦手な自分である。苦笑いしながら「そんなに似てます?」と出てきた先生に、食事はすぐにでも大丈夫です、と答えをもらったので、その足で軽く食事をして帰った。
というわけで、次回からは新シリーズとなる。乞うご期待。かな?