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煙たい話で炎上覚悟―祖父の思い出

たばこに関する話のシリーズ「煙たい話で炎上覚悟」も久しぶりだ。かつて喫煙していた人がたばこをやめると、まったく吸っていなかった人に比べて嫌煙の度が強いという。私の同僚も皆そんな感じで、共通するのはヘビースモーカーでなく日に数本程度吸う人が、きっぱりやめてしまったときにはそんな感じになるようだ。そもそも依存症まではいっておらず、たしなむ程度だったからこそ、なぜにやめられないのか、そこまで執着するのか、理解に苦しむのだろう。

ということで、祖父の思い出である。まぁ、思い出というほどの話ではないが、ちょっと前に書きかけたものを引っ張り出してきた。

たばこのことでは、一度だけ家族と喧嘩したことがある。家族といっても祖父母しかいないような家だったので、祖父相手となるが。祖父はたばこが大大大好きで、缶入りのピースを朝から晩まで吸っており、体がたばこの葉でできている、血管にはニコチン溶液が流れている、排泄するものはすべてヤニ臭いという人間だったのだが、幼少の頃から祖父にはべったりだったので(かなり甘やかされていた)、そういう匂いのする人間程度の認識しかなかったのだ。

だが、思春期を通り過ぎ、最初の受験期に入ってイライラ、ピリピリ度がアップしてきたとき、人が食事している前でいつものようにタバコを吸い始めた祖父を見て、

「あー!煙い!いい加減にしてくれよ!」

と怒鳴ってしまった。それを聞いた祖父は血相を変えて、

「好きなタバコを吸うなとは何様だ!」(別にやめると言っているわけじゃない)
「誰に面倒みてもらってると思ってるんだ!」(話の筋が違う)

と怒りだし、それを祖母がたしなめ、結果的には私が謝る形でことを終えたのだが、よく考えれば、子供相手に吐くセリフとしてはあまり褒められたもんじゃないなと思った。私は祖父母に感謝しているが、反面、見習いたくない部分もこの歳になっていろいろはっきりしてきて、微妙に記憶が変化しているのもあるかも知れないと思った次第である。

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