ドイツのハイリゲンダム・サミットも終わり(いつの話だ)、このサミットのテーマは「環境」だったようだが、その成果はともかく、少しは環境のことを考えてみようと思い、果たして「エコな昼食」とは何か?ということを突き詰めてみることにした。なぜ昼食か?というと、いつもこれで悩むからだ。
お昼ご飯に食べるものに、意外とバリエーションがない(私だけか?)。定食屋で何とか定食を食べたり、コンビニでサンドイッチか惣菜パンを買って食べたり、ホカ弁を買って食べたり、立ち食い蕎麦屋で蕎麦をすすったり、丼飯の上に肉の載ったやつと(なんだかいじましくなってきたが、気のせい?)いう感じだ。人によっては高級ランチをとったり、回らない寿司を食べたり、サーロインとか部位の名前の付いたステーキを食べたりと、むしろこっちの方が普通なのかも知れない。
このような、底辺層に近い食生活に限定して、それぞれの「環境面」への影響を少し考えてみることにした。定食屋で定食を食べる場合、食べ物は調理されて普通の食器に盛られて出てくるし、お箸なんかも塗り箸であったりするから、エコ度は高そうだ。もちろん、調理されて最終形になるまでのエコ度はわからない。が、少なくとも食べて出る際には(残しさえしなければ)廃棄するものは少ない、そんな感じだ。
まず考えられるのは、「食べたあとにできるだけゴミを出さない」ということだろうか。こういう条件下では、コンビニのおにぎり、パン、弁当、総菜類はすべて失格だろう。同様に、ホカ弁も駄目そうだ。とすると、その場で捨てるゴミが出ないように、定食屋とか蕎麦屋にに食べに行けばいいということになる。だが、ここでも「割り箸」か「塗り箸」かでずいぶん違ってくる。割り箸は使い捨てなので、塗り箸など洗って何度も使う箸を出してくるお店が望ましい、ということになる。こう考えると、お昼は外へ食べに行く、できればお箸などの食器は使い回し、というのがよいようだ。
次に考えられるのは、「食べるときにできるだけエネルギーを使わない」ということだろうか。こういう条件下では、電子レンジの再加熱・解凍が必要なコンビニ系、年がら年中鍋を沸かしている麺類系などがダメということになる。しかし、食べるときに加熱を必要としないのは生野菜くらいで、さすがにそれだけを食べては生きていけないので、どうしてもエネルギーを使って何かを調理する必要が出てくる。同じく調理するなら、その場で調理して、できたものをその場で食べる、というのが望ましい。
要は、材料の製造から口に入るまでのエネルギー消費、資源消費の最も少ないものがよいのだろう。産地と消費地が近い(地産地消、というやつ)、保存期間が短い(とれたてを食べる、できたてを食べる)、容器や食器を使い回せる、といった感じか。すると、地元で採れた食材を使った定食などをその場で食べる、というのがもっともよい、ということになるのだろうか?
反対には、遠洋からわざわざ船で冷凍させて運んできたマグロを、使い捨ての桶で頼んだ宅配寿司、というのがあるだろうか。こうなると便利なのも考えもので、できれば回収する桶で頼むか、寿司屋に食べに行く、ネタも江戸前のみ、といった感じがよいのだろう。
明快な答えなど出てこないが、こんなことを意識するのも、エコしいてはCO2削減に少しは意識するのではないかと思ったりする。その前に、消化に悪いだろうか?