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車コンクリ事件

流れを追ってみたら、あまり面白くなかったので、誇張して書いてみたいと思う。誇張はされているが、あくまでもノンフィクションである。

私の住んでいるマンションは、現在「大規模修繕工事」のまっただ中である。大規模修繕工事とは、分譲マンションに10年以上住んでいる人ならば理解いただけると思うが、ほぼ10年ほどの周期で施す文字どおり「大規模」な「修繕工事」のことである(そのままだ)。壁を塗り直したり、床のシートを貼り直したり、壁のタイルを貼り直したりと、「大規模」なのだ。

この工事のさなか、どういうわけか、私の車にコンクリ片が付着した。マンションの駐車場は立体式で、私の駐車場所は2段目、すなわち地下1階である。なので、普通にしていればコンクリ片など付かない、そう思うのだ。

ある日、車を出すと、右後席ドアに黒いものが付いている(写真参照)。何だろうと思って触ると、固い。「これはコンクリートでは?」と思い、すぐに工事関係だと連想した。だが、「コンクリなら、乾けば取れるよね?」と何の根拠もない理屈を振りかざし、そのままにしておいた。まぁ、小さいし、落ちるだろうしと、あまりものを考えずに、とりあえずそのままにしていた、それが私です!

ちょうど、車の1年点検のタイミングであった。それにしても、法定点検が多すぎる!写研じゃなかった車検も今の車なら5年間隔でもいいくらいだ。駄菓子菓子、法定点検には一定の意義はある。今のユーザーは、車にあまり興味がないので、下手すればほとんど自分ではメンテナンスしないだろう。年1回の点検が義務付けられていれば、そのときはディーラーなり街の業者なりに点検を依頼するだろう。そのときに、不具合があれば修繕し、緩んだ各所の調整などが行われることになる。それはそれで意義がある。

まずはディーラーに車を送り出した。面倒なので、いつも車を引き取りに来てもらい、届けてもらっている。平日なので、対応は家人にしてもらっている。点検自体は当日に終了するが、ディーラーの営業マン氏が、このコンクリ片に気付いて、騒ぎを大きくした。ちっ!余計なことを!と思ったが、それを家人に伝え、家人から工事担当者に伝えられ、だんだんとことが大きくなっていった。そのとき私は、職場で目に見えない敵と戦っていた。もういいってばそんなことはと心の奥底で思いながらも、そっちとも闘うのかよと内心はうんざりしていた。

今回、私以外の人間が皆真剣だ。家人、ディーラーの営業マン氏、工事担当者。なぜか私だけが冷めている。だが、こうなったからには付き合うかと、重い腰を上げる。まずは家人との打ち合わせで、工事担当者と休日に対応を協議することにする。また、ディーラーの営業マン氏には修繕した場合の費用を見積もってもらう。

そうそう、ディーラーに点検に出した際、向こうでもいろいろやってくれたようで、大きな塊は除去され、塗装面に張り付いた部分を残す状態になっていた(実際には周囲もけっこういじくったらしく、ぐちゃぐちゃなかんじだったが)。これ以上やると危険ということで、見て見ぬ振りして戻されてきたのだ。自分たちでぐちゃぐちゃにしてしまったので、何とか元通りにさせましょうよ!しかも誰かの責任で!と頑張った感じもするのだ。

休日に対応した。まずは現場担当A氏が雨の中やってきて、あれこれいうのだが、この手の交渉では常に強面で向かう私には拍子抜けするような対応であった。費用的には工面します、どこに原因があるにしろ、このままでは気持ち悪いので、できるだけのことはさせていただきます、ということであった。こうなると、戦意が喪失してしまうのが私である。ではお願いしますと、遅れて来るという話の上司の方の到着を待つのであった。

上司来る。ついでに担当B氏もやってくる。総勢3名で、何だかよくわからない洋菓子の詰め合わせ、それもすごく美味しいもののお土産付きで、ますます戦意が喪失する。ディーラーには金額を問い合わせていたが、ディーラーではドアを剥がして全面塗装みたいなことを言っていたので、6年物の車にそこまでするまでもないと思っていたし、街の修繕屋(「カーコンビニ倶楽部」みたいな)に簡易な修繕を依頼してみることにした。

でもまぁ、それでも5万円以上はかかるみたいなことだったのだが、まずは車を持ち込んでみることにした。休日なので、工場には話を聞くだけの女性しかいない。それでも状況を説明し(その工場には工事担当者からも連絡があったようで、大まかな状況は把握していた)、見積もりを作ってもらうと、やっぱり6万円以上かかる。ちょっと金額が大きいかなと言うことで工事担当者に電話をして確認すれば、それでもかまわないからやってもらって下さいということであった。なので、そのまま依頼することにする。

修繕内容は、コンクリ片を剥がし、その部分を含む周囲のかなり広い部分を再塗装、仕上げるという大がかりなもので、なので6万ほどかかるということなのである。ディーラーが余計なことをしたせいで、3層ある塗装面の表面がかなり痛んでいるので、結局は大がかりなものにせざるを得ない、ということであった。

車を預けてその翌日、仕事に出ている私に電話があった。結局、工場のプロがまずは溶剤でコンクリ片を落とし、何だかよくわからない手段でうまくやってくれたら、再塗装せずともうまくいったということであった。プロの目から見ても、何かあったとは思えませんよ、との台詞に感動し、では、再塗装なしでお願いしますと言ってしまったのであった。何もしていないので、お代はいりません、このまま車を取りに来て下さいということだったので、せめて手間賃だけでもと5千円を計上してもらった(払うのはやつらだ)。

夜中に取りに行くと、確かに何事もなかったような雰囲気だ。ディーラーがいじくった痕跡も、まったく見つけることができない。う~む、さすがにプロである。「カーコンビニ倶楽部」はこういうのが得意なのだろうな、と思いつつも、結果的に最小の負担で収まったのはよかったと感じる。知らんぷりして再塗装し、何万もせしめることができたのにと工場の人には好感も持つ。

担当氏にその旨話すとバカみたいに大喜びし、これが修繕費用です、とうやうやしく手渡してきた。だが、私は、その前の電話の会話を聞いている。無防備に話している内容が全部聞こえてくるのだ。「金、渡しちゃっていいんすか?」みたいな、それでも僕ら的にはいやだみたいなニュアンスが伝わってくる。まぁ、朝っぱらから集団でマンションのエントランスでタバコ吸いまくっている奴らだ、その程度だと思いたい。

ディーラー営業マン氏からは、すべてが済んだ後に、金額の提示があった。6~7万ということであった。遅いよ!すべてうまくいったと報告したら、何だか気持ちの悪い応答をしていた。自分たちで事を大きくしたとも言えるしな。

さて今回、もっともよいと思われる行動をとったのは誰でしょう(少なくとも私ではない)?答えは、CMのあとで!

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