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新・鉄子の旅―ほあしかのこ

あの「鉄子の旅」に、「新」が出ていたなんて知りませんでした。一家揃って(?)「鉄子の旅」ファンである我が家では、さっそく「新・鉄子の旅」を取り寄せたのでした。実は、購入したAmazonでは表紙画像がなかったので、到着後、初の対面となったのです。

表紙を見た瞬間。

え~何だろう、コレ?

無印シリーズの、旅情緒が多少なりとも感じられる表紙に比べて、何だろう、このポップさは?横見さんの口の中に★があるし、ホアシ(作者)の口の中にはハートがある。何だかジェットコースターになんか乗ってはしゃいでいるよう。とにかくそんな印象。

それになんか人物が多くない?横見さんはわかるし、カメラ持った美女は村井美樹さんでしょう。作者を除いたあとの2人は誰?オビの裏に「今度は群衆劇だ!!!」と「!」を3つも続けてあるけど、「群衆劇」って何だ?まぁ、この謎はすぐに解けるのですけど。

中を空けてみました。

…。

う~む。女子高生か、女子中学生が書いたような雰囲気の絵。大丈夫かしら、なじめるかしら。正直、キクチさんの絵に慣れてしまっていた頭には、相当なショックでした。こんな絵、ムスメが書いていたよな~とか思いながらとにかく読み進めます。

う~ん、タルイ。

果たして終わりまで保つだろうか…。

?なことばかり書いていてもしようがないので、お話のことを少し書きましょう。

今回のシリーズには、「ソフ鉄」女優の村井美樹さん(表紙でカメラを持っている)、連載元の小学館IKKI編集長(表紙では右下でエクトプラズムを吐いている)も常連で参加します。おなじみの横見浩彦氏と編集担当カミムラ氏と合わせて、5人の大所帯による旅となります。これで、オビに「今度は群衆劇だ!!!」とあった理由がわかりました。

のっけから誘拐犯扱いのカミムラ。

怨霊扱いされるIKKI編集長。

女神の如く輝く村井さん。

そしておなじみの巨人横見さん。

第一話は、無印がそうであったように、千葉県の久留里線全駅停車が実行されるのです。そして、130円でえんえんとのる首都圏大回り、スイッチバック巡り、廃駅が決定したローカル線への旅、横見さん10,000駅降車達成など、盛りだくさんなのです。書いて行くにつれて作者(ホアシ)のスキルも上がっていくのか、だんだんと読めるようになってくるから不思議です。

結論から言うと、無印の「鉄子の旅」のことは忘れた方がよいでしょう。「新」の冒頭で無印の漫画家である菊池直恵嬢が登場して正式に引き継ぎを行った時点で、シリーズは完全に別の作品として生まれ変わったのです(そこだけキクチさんの絵なのが面白い)。

今では、無印のシリーズの絵を思い出すのも困難になりました。こうやって、新しいシリーズ、若い感性に取り込まれていくのでしょう。ちなみに、今回のシリーズは常にこの5人のようで、村井さんがいい味を出していますが、村井さんのブログ「極めよ、ソフテツ道☆」も楽しめます(本ですと写真がモノクロで残念)。

最後に。鉄子のマークは、無印では正面から見た車両でしたが、「新」では横から見た車両になっています。これって電車限定になってしまうじゃないか。とはいえパンタグラフがないとバスのようにもなってしまいますし、ま、いいか。

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