サイトアイコン たまプラ通信

ニイニイゼミの羽化

暑い日が続きます。春先は寒くて、今年の夏はどうなるのだろうと心配でしたが、期待に反して、いや期待どおりに暑くなりました。6月頃までうまく気温が上がらなかったせいか、セミの出も例年より遅いようです。

ニイニイゼミの殻は、なぜか泥まみれ。

ということで、例年よりニイニイゼミの出番が長いようです。例年ですと、まずニイニイゼミが出てきて、しばらくするとアブラゼミやミンミンゼミが席巻し(最近はクマゼミもいる)、そのうちツクツクホウシに取って代わり、夏を終えるという感じなのですが、アブラやミンミンがイマイチ元気でありません。

その分ニイニイが元気なのでしょうが、そういうわけでもないでしょうが、ニイニイゼミの幼虫を見つけてしまいました。ニイニイゼミの幼虫は初めてだ!と舞い上がった私は、何とそれを捕まえてきてしまったのですが、そのあとに「しまった!」と後悔の念。自分で、ここにも書いているとおり、木に留まっている幼虫は絶対に捕まえてはいけないというタブーをすっかり忘れていました。

よく見たら、もう背中に線が入っているじゃないか…。やばいよ、ヤバイよ、と内面パニックになりながら、網戸などに留まらせようとしますが、うまく留まりません。これはこまった!そうするうちに、背中は割れてきてしまっています。というか、こいつ、早くね?アブラやミンミンはもっとゆっくりだぞ、とか悪態をつきながらも、どうしたものかと思案します。

往生際の悪さでは定評のある私は、とんでもないことを思いつきました。

裁縫用の糸を使って、幼虫をつるそう。

そうです、糸をうまく脚などに引っ掛けて、ベランダの鉢植えの木(サンショウとか、カシの木とか、オリーブの木とか、ケヤキの木とか)につるすのです。多少姿勢は不安定になりますが、そんなことは自然でもありそうなものなので、バイタリティに期待します。

結果!うまく脱皮し、旅だってくれました。

それにしても、背中が割れてから、羽が伸びて乾燥する段階に移るまでの早いこと。

あっという間に正しい姿勢になり、羽も伸びて、あとは乾燥を待つだけ、という状態になりました。

今回、落ち着いて見ることもできなかったのですが、やっぱり何というかキレイです。自然の神秘と言えば陳腐ですが、あの泥だらけの体から緑色に映る羽化途中の体が出てきて、乾燥すれば木の色と模様に混じる、やっぱり何かの意志を感じるのですね。

天体ショーと並んで、ショーと呼ぶに相応しい自然の出来事と思います。皆さんも、道ばたに歩いている彼らを見つけて下さいね。

モバイルバージョンを終了