去年の夏以降でしょうか、左目の視野に黒い点が見えるようになってきました。勝手に動き回るわけではなく、いつも同じ位置にいて、見る方向を変えてもついてきます。「フフフ、愛いやつ」などとは思いませんが、日頃仕事にて白い紙ばかり見ている自分には、えらく鬱陶しいものでした。
また、これもほぼ同時期でしょうか、左目の視野の端に、たまに光が走るようになりました。最初は、メガネに光が当たったのかなと思いましたが、メガネのない状態でも起きますし、寝床など光のない場所でも見えるのです。しょっちゅう起きるわけではないですが、たまに起きるとドキッとします。
まさに、蚊が飛ぶ、光が飛ぶ、ですが、これっていったい何なのでしょう。
前者は、黒い点を蚊に見立てて「飛蚊症」(ひぶんしょう)、後者は光が見えるので「光視症」(こうししょう)というらしいです。加齢や疲労などが原因で現れると聞いているので、とりあえず放っておいて年が明けてしまいました。
ずいぶんと長い間放っておいてしまうのは私の悪いクセですが、あともいろいろ控えているので、急を要するものなのか、それとも経過を見ていればよいものなのか、判定をもらおうと地元のU眼科に行ってきました。何しろ、「失明の危険もありますよ!」という声もあるのが事実なのです。網膜剥離の前兆というわけです。
ぶるる!縁起でもねぇ!
U眼科は土曜の午後も診療しているので、午前はいつもどおりジムにトレーニングに行き(ヲイ!)、昼食を採ったあと、うやうやしく出掛けることにしました。U眼科には子どもを連れて何度も行ったのですが、いつも混んでいるという印象しかなく、今回も混んでいるだろうなと身構えて行きましたら、空いている!待合室には2人しかいません。
受付には医療事務か看護師と思われる女性がたくさんいらっしゃいましたが、その中で友近をもっと年配にしたような女性に「初診です」と声を掛けました。保険証を渡し、問診票をもらい、記入します。飛蚊症の項目はきちんとあるのでそこに○をして、あと光視症の項目はないのでその脇に書き添えます。これを提出して、保険証を返してもらい、受け付けは終了です。
実は、左目には、妙なだるさとまぶたの痙攣もたまにあるのです。これについては、聞かれれば言おうかと思っていましたが…。
このあと、呼ばれて処置室に入るのですが、その際に「初診でない」ことが判明しました。「平成15年に1回見えられてますね」と看護師さんに言われて、「はて、何用で参ったのだらう?」と思いましたが、どうしても思い出せません。おそらく、「ものもらい」か何かで行ったのだろうと思いましたら、いざそう思うと、そのような記憶が蘇ってきますから不思議です。
最初は、基本的なチェックを行うようですね。メガネはいつ作ったのだとか、ある機械で遠くの気球(もちろん機械の中の絵です)を片目ずつ見るとか、目に空気を吹きかけられて反射を見るとか、そんな感じです。そして、視力検査のようなものを行います。メガネを作るときにやるような、矯正視力の確認とかです。私、右目がほとんど見えないので、そのことを説明しなければならないのが毎度イヤです。
右目の弱さのせいで、左目にばかり負担がかかるのもあるかもしれませんね。
そしていったん待合室に戻されるのですが、そこに先ほどの検査をした看護師さんとは別の看護師さんがやってきて、眼底の広い範囲を見る検査をするので、症状の出ている左目とは別に、右目にも行いますか?と尋ねられます。失礼なのですが、普通に話していてもにこやかに見えるお顔の看護師さんでしたので、「はい、やります。」と思わず答えてしまいましたが、歳が歳なので、両方ともこの際見てもらっておいた方がよいでしょう。
どういうわけか、私は医療機関の方にウケがよくなく、たいていは冷たいあしらいになるのですが、女神のような方が必ず1名はおり、やさしく声を掛けて下さいます。今回は、この方がそうなのだと、確信したのでした。
ということで眼底の検査に入るのですが、長くなっているので、続きます。