最近、古いコミックスに凝っています。古いコミックスだと、なかなか新刊で手に入れることが難しい場合も多いのですが、そんな場合には街なかの古書店を覗いて探してみたりします。しかし、これってすごく効率が悪いです。せっかく立ち寄っても収穫ゼロ、何てときが続いたり、お目当てのシリーズがあっても必要な巻が飛んでいたり、すっきりとしないことも多いです。そこで、リアルな書店で探すのをやめて、Amazonのマーケットプレイスを使ってみることにしました。
実は、マーケットプレイスを使うのには抵抗がありました。最終的には出品者から買うのですが、現物を見れないので、出品者の説明や購入者からの評価を参考にするしかありません。また、個人情報が出品者に渡るのも不安です(以前、「楽天市場」のとあるショップで買い物をしたら、その直後から迷惑メールが舞い込むようになった、ということがあります)。
そこで、「実績が多く(万単位)」「評価も高い(97%以上)」という条件を満たすところに限定し、しかも「価格にはこだわらない(でも正価よりは安いこと)」ことにして、この不安を担保することにしました。また、まとめ買いのときの送料割引を行っているところや、説明ができるだけ丁寧であるところを良心的と見なして、優先して選ぶことにしました。
ということで、あるコミック作品のシリーズを全巻揃えるぞ!と息巻いてやったのですが、6の出品者に分けて注文することで、結果的一週間以内に全巻揃えることができました。ここで面白かったのが、商品の出荷前処理、梱包の方法と送付手段、送料の違いです。
出荷前処理は、古書でも再度ヤスリ掛けをするなどしてできるだけきれいにする、というところもありますが、店頭のものをそのまま出荷している、というケースが多いようです。古書なので、こちらもキレイなものが来るとは期待していませんが、それでも少しでもキレイなものをと頑張ってくれれば、好感度が上がるものです。
梱包は、もっともシンプルなものは(1)エアキャップのみで本をくるみ、茶封筒に入れるというものです。手間は若干かかりますが、もっとも低コストで済むでしょう。次は、(2)内部にエアキャップのある封筒です。本を入れるだけなのでお手軽ですが、コストは(1)より高く付くでしょう。あとは、(3)ビニル製の専用の封筒とクッション替わりのボール紙を使うというものがありました。防水処理を謳っているところが多いのですが、基本的に皆一応の防水処置は施されているかな、という印象です(あくまでも雨がかかっても大丈夫、というレベルです)。
送付手段は、基本的に「クロネコメール」などの安価なサービスを使うことが多いのですが、日本郵便の「ゆうメール」を使っている業者もいました。「クロネコメール」などは休日にも届きましたが、「ゆうめーる」は休日には配達がないようで、送付の連絡をもらってからもっとも遅く到着しました。このへんでも差が出るようです。
最後の送料ですが、文庫サイズのコミックですと200円とか250円とか、そのへんが相場なのですが、これはあくまでも1冊のときの料金です。まとめ買いをしても、割り引いてくれるところとそのままにされるところの差があります。
送料に関係するのが、商品の価格そのものでしょうが、実は1円なんてものがけっこうあります。1円にすると、マーケットプレイスで商品のリストを表示させた際に上の方に来ますので目立ちます。まずはこれを狙っているのでしょうが、1円で採算が取れるのかしらと心配もなります。実はこのへんは送料と絡めて、しっかりと利益は確保しているのだと見るのが妥当でしょう。
1円の本が送料250円であれば、1冊では251円になります。「ゆうメール」の場合、250gまでは210円ですから、これで41円の利益が出ます。本によっては150g以内にもなるでしょうから、この場合は71円の利益です。法人の場合には、特別運賃の適用も可能のようです。
さらに、3冊まとまり、しかもまとめ買い時の送料割引がない場合には、トータルで753円になりますが送料は下手すると290円で済みます。1kgまでいってしまっても送料は340円であり、413円の利益が出ます。商品価格を1円にしてしまっても、1冊あたり140円弱の利益が出ることになります。
Amazonへ支払うみかじめ料がどうなっているのか知りませんが、みかじめ料が商品価格にのみかかってくるのであれば、1円の場合は実質ゼロか、あるいは1円そのものか、と想像できます(送料は実費ということで対象外?)。つまり、Amazonへの支払いを最小にして商売できる、とも言えるわけです。
追記:商品価格、送料関係なしに、一定量がみかじめとして徴収されているというご指摘をいただきました。そのため、利益確保は思ったよりきついということがわかりました。
まぁ、勝手な想像であれこれ書いてみましたが、不安の中で試したマーケットプレイスも、数を束ねれば安く確実にモノが手に入るという点はメリットでした。最近、家電量販店に足を運ぶことがほとんどなくなりましたが、古書店に足を運ぶことも、ほとんどなくなりそうです。