仕事もちょっと一段落していますし、また忙しくなるまでの間、ぐだぐた書いてみましょう。タイトル、自分の頭で考える、です。当たり前のことでは?と思われるでしょうが、結構こういうことはないがしろになっているのでは、ということを思い出しました。
出版社のようなコンテンツ産業であるかどうかに関係なく、企画会議というのは日常的に行われると思いますが、そこでは企画の善し悪し、商品企画ならそれが売れるか、というところがメインの議題になると思います。各自意見を述べる際に、こういうことをいう人がたまにいます。
売れるなら、賛成です。
そりゃそうですよ、売れるなら誰でも賛成します。ですが重要なのは「売れるのか」という部分であり、そこについて意見を述べなければなりません。しかしそう言ってその場を逃れよう、という人がいます。
話が飛びますが、原発についての意見を聞かれると、
安全なら支持します。
という言い方をする人がいますが、同じパターンです。重要なのは「安全か」という部分であって、そこについて議論しなければ意味がありません。
一種の思考放棄でしょうが、判断を他人に委ねることで、自分自身の責からは逃れる、ということもあるのではないでしょうか?売れると言ったじゃないか、安全だと言ったじゃないか、と。
もっとも、売れる、安全、を自分なりに判断する知識、経験、基準、そういったものを持ち合わせていなければそもそも議論になり得ません。議論に参加する人がそういう人ばかりでない、というところにそもそもの不幸があるのかも知れません。