春分の日、横浜市民の森めぐりの第二弾は、横浜市港北区にある「熊野神社市民の森」です。師岡熊野神社を基点に樽町杉山神社まで至る、こぢんまりとした森です。東急東横線の大倉山駅から、徒歩10分ほどの場所にあります。
前回(綱島市民の森)の記事はこちらです。
大倉山駅は、綱島駅の隣。つまり、綱島市民の森から熊野神社市民の森に進むために、電車を一駅だけ使ったのです。何という贅沢!
ところで、熊野神社市民の森は、師岡熊野神社と樽町杉山神社をそれぞれ起点とする2つの森から構成されます。それぞれ、頂きには広場があり、なかなかの眺望です。
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大倉山駅を出まして(改札は1箇所)、大倉山交差点方面に新幹線の高架をくぐって進みます。交差点を左折してしばらく進みますと、熊野神社入り口の交差点が。下の写真の石標を目印に、右折してしばし進めば、熊野神社に到着です。
かなり立派な神社です。左手の大鳥居をくぐって急な階段を上れば境内です。
ですが、まずは進行方向右手の「いの池広場」を見学しましょう。「いの池」とは、「い・の・ち」の1文字ずつを取った名前で、水と命を結び付ける信仰から来たと説明されています。
「いの池広場」の中央には、水神様が祀られています。
境内に上がってみました。お宮参りと思われる家族が記念写真を。のどかな雰囲気です。境内の奥に進むと、「のの池」があります(覆いの中)。この池の水は聖水として、熊野神社の神事で使われるということです。
ちなみに「ちの池」(ちょっと語呂が悪いですけれど)は現存せず、埋め立てられて公園として整備されているそうです(やっぱり名前のせい?)。
「のの池」から、「みくまの通り」(みくま=御熊)を進み、「権現山広場」に上がることができます。なかなかの眺望ですが、基本的に市街地しか見えませんね。
「権現山広場」には貝塚(師岡貝塚)があります。地面に落ちている白いものは、花びらではなくて貝殻だったのです。主にバイガイなどの二枚貝だとか。貝塚そのものは落ち葉にすっかり埋もれてしまっていますが…。
山を下りて大鳥居を出まして左手に進み、すぐの路地を左折して「熊野郷土博物館」(閉館中)の脇を通り、住宅地の中のやや急な坂を上っていきます。ちょっとしたスイセンの花やツバキの花などに気持ちを癒されながら。
登り切って、やや下ったあたりで右折して、突き当たりがもうひとつの森の入口です。奥に階段があるのを見逃さないように!
森に入ったあたりは、「長命通り」と呼ばれます。なかなか縁起がよさそう。長命で、ピンピンコロリが理想です。
「長命通り」は、長い尾根道で、途中途中に眺望のよい場所があり、町並みや遠くの山々を望めます。
「長命通り」を進んでいったん切り通しに出て、また森に入り直しますと、そのうち「ぱっと」開けた場所に出ます。「天神平広場」です。陽当たりのよい、ピクニックなどに適したスペースと、フラットな地面のあるレクリエーションに適した二つの広場があります。
ここで、オオイヌノフグリやヒメオドリコソウ、ハコベなどのいつもの野の草が現れて、もう春なのだということを実感できましたね。ほっとします。
この広場から「七曲り」というジグザグの道で森を出ることができますが、その脇に鮮やかな桃の花を発見しましたので、思わずそっちに進んでしまいました。「桧台」と呼ばれるあたりでしょうか?
桃の木の蜜を吸うメジロが。
「天神平広場」から出ますと、こんな標識が。いや、いちいちごもっともです。根っこに八つ当たりしても仕方ないですね。
「明神通り」と呼ばれる急な階段を下りきりますと、樽町杉山神社からの入口となります。鳥居をくぐって進みます。
この神社も市民の森の一部のようで(そうなのかな)、杉山神社休憩所、と標識が立っていました。
神社には黄色いスイセンが。まだまだこれからが盛りという感じです、今年は。
樽町杉山神社をあとにして、熊野神社市民の森の行程は終了です。境内ギリギリというか、参道や山門もギリギリまで住宅や駐車場があって、神社は今やどこも大変なようです。
さて、熊野神社市民の森のマップには、ここから獅子ヶ谷市民の森に足を延ばそうよ!ということが書かれていましたが、さらに東方に進んで駒岡中郷市民の森に進むのでした。20分歩いてようやく着きました…。