梅雨のまっただ中の6月23日、何を思い立ったか鎌倉散策に行ってきました。予告編はこちら。
この記事で、長谷寺のあたりをまず回ろうと書きましたが、今回はその長谷寺編です。と言いながら、長谷寺についての知識はまったくない私たち…。というか鎌倉についての知識もあやふや…。せめて下調べくらいしてから来いよ、そんな反省を込めての連載です。
これは、門前にある旅館「対僊閣」。風情と由緒あるたたずまい、前に駐めてある人力車がいい味を醸し出しています。
長谷寺は、鎌倉市長谷にある浄土宗のお寺です。長谷観音、とも呼ばれます。十一面観音がご本尊です。Webサイトは親切な作りで、私から見たら四季折々の花々が案内されていて、好感が持てます。
門前では、立派なタブノキがお出迎え。すごい瘤ですねぇ。
私たちは、長谷寺がそんなメジャーとも思わずに、あまりの人出にビックリ!どこの田舎者かと思うほどの狼狽ぶりで、ろくに写真も撮れずに退散したのでした。山門には大きな提灯が。こちらからの入山はできません。残念。
入山料は大人で300円也。山門脇の窓口で買い求めます。ちなみに駐車場は普通乗用車30台分、料金は300円/30分、とちょっと高めです。2時間を越えると料金が倍になる、という情報もありましたが、Webサイトを始めどこにもそんな表示はなかったです。本当のところは如何に?
とにかくすごい人なんです。なので全体写真を撮るのが憚れるくらい。自ずと、被写体を花木に求めます。山門脇から入りますと、最初に目に入るのが妙智池。長谷寺は上境内と下境内に大きく分けられるそうですが、下境内にある2つの池のひとつがこの妙智池です。ここは花木の撮影スポットですねぇ。親切にも、見ることのできる花木の表示もあるんです。
キキョウ。何とも和のたたずまい。
この季節と水場では外せない。ハナショウブです。このハナショウブ、筏に乗って浮かんでいるんです。
ベニカンゾウが群れていました。黄色いのはビヨウヤナギ。
ヒツジグサ(スイレン)もぽつぽつと。やっぱり艶やかですねぇ。
妙智池を離れて山に登ろうとしますと、「アジサイ散策は60分待ちです!」とかいう小僧さんの声。何それ?と思って声の方向に近づいていきましたら、番号の付いたうちわを配っていまして…。そのうちわには364とかいう番号が。この番号の意味は上で知ることになるのですが…。上境内の方に上っていきますと、もう一方の池—放生池に浮かぶハナショウブが見えました。
上境内に上る道は、山野草の宝庫のようです。おおかたは季節を外しておりましたが、それでもいくつか発見。ヒメヒオウギ。園芸種のようなので、どこからか逃げ出してきたのでしょうか。
黄色が鮮やかなスカシユリ。
カンパニュラ(ツリガネソウ)。おじいさんが真剣に撮影しておりました。これも園芸種ですが、わざわざ名札が付いていましたので、植えられたのでしょうね。
お馴染みのホタルブクロ。ここのは色が付いていて見慣れたものでしたが、別の場所では八重のものを見つけたのでした。
これは名称不明。オキザリスという名札の場所にありましたが、あれは秋の花ですね。よく数えると7弁もあります。何だろう?
大きな葉ですが、ハッカクレン(八角蓮)と言うそうです。確かに、よく見たら葉が八角っぽい。春頃に、赤っぽい花を付けるそうですよ。
池の縁にはカラー(カイウ)が。カイウとは、海の芋という意味。確かにサトイモ科ですけどね。なまめかしい白さです。
向こうが観音堂ですが、どうです、この人出。よく見たらトンビもいますね。何だか、お寺に来たような感じがしません。伊香保にある水沢観音も人が多いですが、もう少し雰囲気が違います。何だろう、この違いは。観音堂には、黄金の十一面観音がどーんとそびえていらっしゃいます。でも撮影禁止です。
上境内の外れには見晴台があって、相模湾を一望(というのは大げさか)できます。曇り空なのがつくづく残念です。
帰り際に長蛇の列を見かけましたが、これがアジサイ散策路の入場待ちの列でした。この掲示板によれば私の番号364は60分待ちです。一時間も待つのかと思ったら萎えますし、しかも眺めれば散策路は人が詰まっていて動きません。こりゃダメだと退散したのでした。
最後に、放生池を眺めてお山から出るのでした。
写真はないですが、大黒堂で大黒天(大黒様)にぺたぺたしたり、弁天窟で小さなたくさんの弁天様に驚いたりと、見どころもけっこうあったのでした。四季折々でさまざまな花木に会えたりとなかなか楽しみなお寺ですが、いつ行ったら落ち着いて参拝できるのかしら、と思うほどの人出なのでした。
次回は、隣の光則寺、行ってみます。ここは、とにかく花木好きにはたまらんお寺なのです。