今朝(14日)のNHKテレビ「おはよう日本」で、男女ともに未婚率が上がっている、結婚どころか異性との交際も考えない「絶食男子」なるものが紹介されていましたが…。
まぁこれは例によってマーケティングの一環と思いますが、興味深いことは、ついに人生まで時間とお金のぶんどり合戦になってきたか、ということなんです。
写真と本文は特に関係ありません。笑
ITの普及で、一人の人間が使えるお金と時間の向かう先が、ちょっと前から大きく変わっているのは周知の事実です。ITとは、ネットとスマホですね。交友関係はネット越しになり、フロントエンドにはスマホがあるという構造です。
ちょっと前の日経MJでも、若い人のスマホやネットに費やす時間は1日3〜4時間とありました(仕事を除く)。私などでも「え〜?」と思うほどの長
時間なのですが、通勤時、食事時、入浴時、就寝前など、1時間ずつ触っていても4時間ですね。そういえば、通勤電車ではずっとスマホを放さない人が増えたような気がします。
そんな感じですから、人生も同じ構図になるのかなと…。要は一生に使える時間やお金は限られているから、自分の負担になることはできるだけ避けたい、好きなことをして過ごしたい、と思う人が増えてきても不思議でないわけです。
まぁそこまで極端でなくても、言ってしまえば、別に彼女(彼氏)や伴侶がいなくても人生には楽しいことがいっぱいあるし、その楽しみを享受するにはお金も時間もいるし、でも誰かと一緒になったり家庭を持てば使えるお金と時間の自由度が下がるし、というところなのではないかと思います。
要は、これだけモノやサービスが溢れている現在において、対人関係や異性との交際、結婚や家庭生活というものの価値が相対的に下がっているので、その結果としての「絶食男子」(笑)なのだと思います。
ですが、やはり出てくるのは合成の誤謬というもので、個々人の行動としては妥当性があっても、全体として見れば成り立たないといういつものパターンです。だって、皆さんが一生独身なら、人はいなくなりますし、誰に老後の面倒を見てもらうの?という話になります。
自分の面倒くらい自分で見るよ!という勇ましい話ならいいのですが、そこまではさすがに考えられていないような…。それにしても「絶食女子」というのはいないのかな、と思った次第。