遅めの夏休みで伊豆に行ってきました。途中、そろそろお昼を食べたいねということになり、立ち寄ったのが稲取温泉近くの「袴宇耶」(「こうや」と読むそう)さんです。国道134号線沿いでクルマでなら立ち寄りやすいです。青い大きな看板があるのですぐにわかります。
「やうこ」じゃないのでご注意!
入口近くに何台か停められますが、手前の駐車場はあまり広くありません。奥の方にさっさと停めてしまうのが吉です。この日、天候が不安定で、カッと日が差したと思ったら、いきなりドシャーと、雨男の面目躍如です。
「そばが唄い、つゆが舞」と粋なキャッチが日除けに。味わいが期待できますね。
入口には野菜売り場がありました。「自動」(自分で動かす)の引き戸を開けて中に入れば、あら、古民家風です。外見から想像できましたけど。
奥座敷は喫煙OKなので遠慮しました。すでにガテン系の集団がプカプカやっておりましたし。中央の囲炉裏席でもよいのですが、「禁煙席」と明記されているテーブル席に着きました。徳利が花瓶代わりになっています。脇のワンちゃんはお手製でしょうか?
海側の席ならかろうじてオーシャンビューです。大きな瓶が倒れたり壊れたりしています。おそらく、前の台風の影響と思いますが、恐るべし。しかし、何のための瓶?
なかなか料理の話になりませんね。持参したリーフレットによると、契約農家の蕎麦粉を石臼で挽いた本格派だそうです。期待できますね。
すいません、肝心の料理の写真は1枚しかないことが判明。ムムム。メニューの写真もないじゃないかと、グルメレポになってませんね。で、唯一の写真がこれ。天ざるという変わりばえしない一品ですが、なかなかこれがどうして。色の濃い好みの蕎麦に正統派の甘辛いつゆ。天ぷらは海老、烏賊、茄子、南瓜、獅子唐という常連メンバーです(てっぺんに生麩の天ぷら付き)。薬味が違うので、そばつゆと天つゆがしっかり分かれているのもよいですね(分かれていないところもありますしね)。
相方は磯の香りたっぷりの「磯香蕎麦」(NO PHOTO)。油でさっと揚げたのか香ばしい海苔がたっぷり。ちなみに天ざるは1,200円、磯香は850円と、手打ち蕎麦のお店としてはお値頃感たっぷりです。
注目すべきは「ひみこ(美人のみ)」。相方はあえて(笑)避けていましたが、正体は不明。「美人甘唐」という辛くない大きな獅子唐を各地で見かけましたから、この天ぷらかしらと想像。
さらに特筆すべきは、そば湯です。たいていの場合、そば湯が薄くてガッカリするのですが、真っ白で濃厚なそば湯が一人ごとにたっぷり出てきます。私は3杯も飲んでしまいましてお腹がすっかり水分で膨れてしまいました。こんな本格的なそば湯は久しぶりで感動。お茶もそば茶で実に好みです。
タクシーで稲取温泉からわざわざ来る母娘や、ツーリング中のおひとり様、小さいお子さんを連れた家族連れ、ガテン系の方々など、客層もバラエティに富んでいます。アクセス、雰囲気、料理、お値段などよくバランスできていますから、東伊豆を通るなら一度立ち寄ってはいかがでしょうか?