このプリンタサーバは、古いタイプのもののようだ。
以前、仕事で取り上げたメルコ製のものと同じイヤさを持っている。
そのへんをねちっこく書いてみよう。
この手の周辺機器を使う場合には、管理用のパソコンが必要になるのが一般的である。
新しいマシンの導入によってファイルサーバと化したそれまでのメインマシンを、管理用パソコンとしてしまおう。
ちなみに、LD-1PSTL/TXは管理のためにIPX/SPXというプロトコルが必要ということだ。
やっぱり来たぜ、スペックでIPX/SPXをサポートとあったからやな予感がしていたのである。
IPX/SPXは、Netwareという昔のサーバOSのためのプロトコルである。
一般家庭では、ほとんど用のないプロトコルであり、Windows 2000/XPといえども標準では組み込まれない。
そのクライアント側のコンポーネントを組み込む必要があるということだ。
しのごのいっていては始まらないので、IPX/SPXクライアントコンポーネントを組み込む。
これは、コントロールパネルのネットワークアプレットから行える。
ごく一般的な手順なので、ここでは省略。
ここでまたイヤなこと。
Windows XPで「ようこそ」画面を使っている場合、ユーザの切り替えを有効にしている場合には、
これが使えなくなる。
ログイン画面は、Windows 2000のような形式に変わる。
さらに、最初のログオン時にNetwareドメイン(?)のログイン先を尋ねるダイアログボックスが出てくる。
そもそも「ようこそ」画面が嫌いな人には無関係な話だが、たかが特定のクライアント機能をインストールしただけで、使い勝手に制限を受けるのはイヤなものだ。
続けて、PS-Adminという専用の設定ツールをインストールする。
インストール自体はなんてことはないから、さっさと済ます。
かなり不格好な画面の設定ツールだが、こういうのは得てしてこういうものなので、文句も言わずに使うことにする。
起動後、LD-1PSTL/TXが検出されることを確認しなければならない。
IPX/SPXは、PS-Adminのためのプロトコルであると言い切ってしまって問題ない。
接続さえ正常なら、きちんと検出される。
今回は、TCP/IPプリンタとしての活用のみを考えるので、その項目だけに設定を行う。
TCP/IPの設定とは、要するにIPアドレスの設定だ。
ルータがDHCPを有効にしているなど、DHCPサーバ機能が使えるネットワークなら、自動取得でいい。
しかし、この自動取得には、大きな問題がある。
それは、プリンタサーバを起動するたびに、アドレスが変化するという点である。
ただしこれは、プリンタサーバのせいとも、ルータのせいとも言えない。
プリンタサーバがきちんとしたDHCPREQUESTを出していないのかもしれないし、ルータが同じデバイスからの問い合わせに極力同じアドレスを返すということをしていないのかもしれない。
とにかく、IPアドレスが変化すると、Windowsのプリンタ設定自体やり直す必要があるから、固定の方がいい。
ルータの設定を変えるなどして、固定で割り当てても問題のないIPアドレスを設定しよう。
さて、この設定を保存すれば、基本的にプリンタサーバの設定は終わりである。
あとは、プリンタを使いたいマシンに、それぞれネットワークプリンタの設定を行っていけばいい。
しかし、これがまたイヤなのである。
(続く)