ある事情により、手持ちの2.5インチHDD内のデータを復旧しなければならなくなった。実は、このHDDは今は使っていないノートPCに内蔵されていたものだが、昨年のある日、「ギーッ」という異音とともにお亡くなりになった。それ以来、OSもブートできないし、別のPCにつないでもファイルシステムを認識できない。数あるデータ復活ソフトも試してみたが、救えるのはいらない画像ファイルばかり。しかし、のっぴきならない事情のため、たとえ大枚をはたいても、内部のデータを復活させる必要がある。そこで、データ復旧サービスというものを利用することを決断した。
あらかじめ書いておくと、データ復旧サービスというものは非常に高価である。データ復活ソフトなら、せいぜい1万か2万くらいだろうか。しかし、サービスとなると業者に依頼して行ってもらうもので、下手すれば1GBあたり10万を覚悟しなければならない。20GBのデータを救えば200万だ!とても個人には手の出せるものでない。
しかし、業者によってははるかに安く、たとえば1GBあたり1.5万ほどで請け負ってくれるところもあるようだ。だが、ここで気になるのは「果たして安い業者はきちんとデータを復旧できる能力を持っているのだろうか?」ということだ。当然の疑問である。能力に高い、低いの差があり、それが料金に反映されているとなれば、できれば能力の高いところに頼みたいのが人情だろう。しかも、これはやり直しがきかないのである。今回のような物理的な障害がある場合には、HDDを分解し記録面であるプラッタを取り出し、復旧作業を行う。元に戻すのは、ほとんど不可能である。だからこそ、慎重になる。
しかし、コストの問題は大きいから、自分でも手の出るところに「えいやっ」という気持ちで投げてしまうのも必要である。もともと諦めが大きかったのだから、復旧できれば儲けものだ。それぐらいの気持ちでトライしてみることにする。Webでいろいろ調査した結果、コストは低く、表面上は信用できそうな、最近東京地区にもラボを設置したD社である。価格が、非常に低い。これなら、へそくりで何とかなりそうだ。調査だけなら、1万円もかからない。依頼も、Webから行い、必要な書類をHDDと一緒に送るだけ。さっそく送ってみる。
さて、最初に来るのは「復旧できるか否か?」という基本的な問題だ。これがダメなら、諦めるしかない。「バカヤロー」と叫んでHDDは海の藻屑にするしかない(実際にはしてはいけない)。業者から連絡が来たらさっそく報告しよう。乞うご期待(かな?)。