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W-ZERO3[es]を使い始める!―確認編

今回は、[es]で電話をかけたり、[es]でメールの送受信を行ったりして、[es]の基本的な機能を確認してみる。

「Today」画面。いわゆる待ち受け画面。

[es]はPHSの電話機であるので、電話をかけるのは実はすごく簡単なのである(当たり前のことを偉そーに)。ふつうに、(通話)ボタンを押し、番号をダイヤルキーで押し、「通話」をタップするか(ソフト1)キーで「発信」を実行する。もしくは、「Today」画面が出ている状態で番号を入力すれば、自動的に電話をかけるモードになる。基本的には、携帯電話と変わらない。切るときは、(終話)ボタンを押せばいい。だから、携帯電話と変わらないんだってば(何を意地になっている?)。ただし004はダイヤルキーがないから、こういった携帯電話のようなアクションはとれない(はず)。

「通話」をタップか、「発信」を(ソフト1)キーで実行。

適当に、携帯電話の電話番号などを入れて、発信してみる。携帯電話が鳴れば成功だ。もし電話がかからないとかなれば根本的な問題を抱えていそうなので、番号入力中に「ぷーっ」という待機音が出るか、呼び出し音が鳴るか、チェックする。鳴らない場合には、W-SIMモジュールに問題があるかも知れないか、圏外かも知れないので、よく調べてみよう。

つながれば、実際に会話をしてみよう。できれば、相手がいればベターである。相手のいない場合には、左耳に[es]を、右耳に携帯電話をあててセルフ会話を楽しんでもいいが、自分の発した声を同時に左右の耳で聞くだけになって虚しいので、もし猫などがいたら相手をしてもらうべきだ。猫以上の知能を持った生物がいれば、言うことはない。話してみてわかるかも知れないが、会話の音声が非常にクリアだ。PHSは、音声通話にISDN網を使用しているので、ISDN電話の持つ広帯域な音声通信のメリットをそのまま享受できる。お互いがPHS同士なら言うことない。昔、ISDN電話で会話したときのインパクトを思い出した。

*ISDN:Integrated Services Digital Network=統合デジタル通信網

同じように、携帯電話から[es]にも電話をかけてみて、着信通話も正常に機能することを確かめよう。かかってきた電話に出るときは、(通話)ボタンである。だから、普通の携帯電話と変わらないんだってば(くどい!)。

音声通話ができれば、W-SIMモジュールは正常に動作していそうなので、次はメールを試してみよう。[es]では、3種類のメールソフトウェアを使うことができる。「メール」「ライトメール」「W-ZERO3メール」だ。このうち、「W-ZERO3メール」は、[es]のみの機能である。004には存在しない機能なので、[es]のアドバンテージとなっている。[es]を使うなら、「W-ZERO3メール」がお勧めである。ちなみに、「メール」とはシンプルな名前だが、内容はOutlook Mobileのメール機能である。単一のアカウントしか使えない、メールの振り分けもできない、などあまり機能が充実しているとは言えないので、「W-ZERO3メール」がある以上、お勧めできない。「ライトメール」とは、DoCoMoでいうショートメール、auでいうスカイメールのようなもので、相手の番号さえわかれば送れるというものだ。これは、必要に応じて使えばいいだろう。

メールをはじめとして、インターネットを使うには「オンラインセットアップ」の作業が必要になる。「オンラインサインアップ」の機能を使って、インターネットへの接続に必要な設定を自動的に行ったり、メールアドレスなどの設定、いつも使うブラウザやメールソフトの設定を行う。「オンラインセットアップ」は、「スタート」メニューから起動できる(1回「オンラインセットアップ」を実行してしまうと、「スタート」メニューに表示されなくなってしまうので、その場合には「スタート」→「プログラム」から呼び出す)。基本的には、画面通りに作業を行っていけばよい。インターネット接続の設定は、加入したプランに応じて自動的に取得され、設定される。メールアドレスを決めるときは、かなり悩むものだ。ただ、これについて説明してもしようがないので、各自決めたとして、それを指定する。ちなみに、[es]ではドメイン部は「wm.pdx.ne.jp」で固定だ(004も同じ)。サブドメイン「wm」はWindows Mobileの略と思われる。参考までに、「pdx」はDDIポケット時代の名残で、Pocket Data Exchangeの略と思われる。メールアドレスは、いったん決めたら48時間以内の変更はできないので、よく考えて登録しよう。また、当然のことながら、誰かが使っているものは使用できない。

さて、メールアドレスを入力するにあたり、これまで出てこなかった「文字入力」というアクションが必要となる。文字入力については別の回でまとめて書いてみたいが、ここでは概要だけを書いておこう。[es]では、日本語入力システムはジャストシステム製のATOKが採用されており、これが初期設定となっている。004にはATOKは搭載されていないので、これは[es]を使うアドバンテージとなる(私だけ?)。メールアドレスの入力では、さほどの文字数はないので、ダイヤルキーを使って入れる方法でさほどの問題はないだろう。携帯電話のダイヤルキーでアドレスを入力する、あの方法とまったく同じである。

*ATOK:Ank TO Kanji または Awa TOKushima

オンラインセットアップの後半では、「ウィルコムお知らせ」の付加の指定、通常使うブラウザやメールソフトの選択を行う。「ウィルコムお知らせ」とは、受信したメールの最後に勝手にウィルコムからのお知らせメッセージが付加されるというものだ。

これが「お知らせメッセージ」。かなり長い。

正直、かなりの長さがあってウザイので、「要らない」を指定する。通常使うブラウザは、もちろん「Opera for Mobile」を指定する。タブブラウザで使い勝手がいいし、[es]ならではのものなので、ぜひ選択したい。通常使うメールは、もちろん「W-ZERO3メール」だ。

オンラインセットアップが終了すれば、再起動となる。再起動後、インターネットを使ったり、メールの送受信を行うことができる。さっそく、「W-ZERO3メール」を起動してみる。「スタート」→「W-ZERO3メール」を選べば、すぐに「W-ZERO3メール」が起動する。最初は、受信メッセージなど、何もない状態だ(当たり前だが)。

「W-ZERO3メール」の画面。

「メッセージ作成」を選択して、メール作成画面に切り替えれば、あとは宛先のアドレス、件名、本文を入力して送信するだけだ。

「W-ZERO3メール」のメール作成画面。

試しに、自分の携帯電話などのアドレスを入力し、テストメールを送ってみる。すぐにわかるのだが、メールの送信にかなりの時間がかかる。それもそのはずで、基本的にはPCのメール送信と同じ手順を踏んでいるからだ。まず、WILLCOMのアクセスポイントに接続して、PPPセッションをオープンする。次にPOP3による認証を行い、SMTPによるメールのアップロードを行い、終われば切断する。回線自体もあまり高速とは言えないので、かなりの時間がかかるように思える。ただ、仕組み自体は汎用的なものなので、WILLCOM以外のプロバイダのメールアカウントを[es]に登録してメールの送受信を行ったりすることが簡単にできる。これは、「メール」にはない機能なので、すぐには使わなくても使えることを覚えておいた方がいいだろう。

メール受信を試すには、先ほど送信した携帯電話宛のメールをそのまま返信してみればいいだろう。返信メールを送信すると、しばらくすると[es]に「メールの受信中」というメッセージが出て、終了すれば電波状態LEDが青色に変化する。このLEDの表示は非常に便利で、節電のために液晶の表示を切っていても、メールがあるかないかがすぐにわかる。LED自体も電力を消費するのだが、液晶のバックライトに比べれば屁のようなものだ。ぜひ活用したい。

ここまでで、音声通話、メール送受信といった基本的な機能が動作することを確認できたので、次はアドレス帳を充実させよう。1件1件登録していくのが基本なので、アドレス帳に設定できる項目の説明も兼ねて、登録してみよう。ちなみに、すでにPCや携帯電話にアドレス帳があれば、それをそのまま移行することができる場合もある。これについては、別途書いてみる。これだけの話で長くなってしまったので、アドレス帳については次回以降に回したい。

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