今回は、PCと[es]でデータを共有してみることにする。データ共有には、「ActiveSync」という機能を使うらしい。マニュアルによれば、この機能を使うと、
- PC側のOutlookと連絡先などの同期がとれる。
- PCと[es]間でのファイルのやり取りが簡単になる。
- Word, Excelのデータ変換ができる。
- PCのURL履歴を[es]に転送できる。
そうだ(かなりアレンジ入っている)。
1番目は、PCからOutlookの連絡先を送り込むのに便利そうだ。これは、携帯電話のアドレス帳→携帯マスター16→CSVファイル→Outlookというルートで、データを移すのに使えそうだ。残念ながら私は日常的にOutlookを使用していないので、ここまでの話になりそうである。2番目は、PCから見て[es]をストレージとして使えるということで、単純に考えて便利そうである。
で、さっそくマニュアルを見ながらやってみようと思うのだが、何だか面倒そうなのである。あれしとけ、これはやめとけ、といった指示が多すぎる。でもまぁ、やってみないと先に進まないので、独自のカンによるハショリを加えて、インストールを済ませてしまうことにする。
最初にやっておかなければならないこととは…。
- Outlookをインストールし、使用可能な状態にすること。
- ウィルスチェックソフトとファイアウォールを無効にすること。
- Intellisyncとか他の同期ソフト、常駐ソフトを無効にしておくこと。
- Windows Media Player 10をインストールしておくこと。
ということだ。読めば読むほど面倒くさそうだ。こんなものを読ませられて、それでもActiveSyncを使おうと思ったら、それはすごく勤勉な人か、せっぱ詰まった人である。いずれにしろ、よほどの動機がなければ、ここから先には進むまい。
と文句を言っていてもしようがないので、ひとつひとつ確認し、すべきものは行い、どうでもいいと思うものは無視しよう。うまく行かなくても、今度は言うことを聞いてやり直せばいいのだ。事大主義者はこれだから困る。
最初の1だが、PCにはOutlook 2002がインストール済みだ。だが、「使用可能な状態」を意味する「規定のメールクライアント、アドレス帳にする」には抵抗があるので、無視することにする。このブログの希少な愛読者の方ならおわかりだろうが、私はShurikenの愛好者であるからだ。なので、この指示は「あっさりと」無視することにする。
次の2だが、よくある警告なのであっさりと無視することにする。確かにウィルスチェックソフトは悪さをすることがあるが、うまくいかなかったら今度は無効にして作業することにしよう。その程度の話だ。ファイアウォールは、アウトバウンドのフィルタ設定のある場合に問題がある可能性があるから、普通ならまったく問題ないはずだ。
3は、IntellisyncというActiveSyncと同根のソフトがあれば問題だし、抜いておけと言うわけだから、これは素直に従うがよろし。だが、当方は該当なし。他の常駐ソフトといわれても、それを片っ端から抜くわけにはいかないので、あえて無視する。
最後の4は、よくわからないが確認してみたらWMP 10が入っていたので、問題ないだろう。これも、なぜ必要なのかはよくわからないが…。
上記から、結局「何も準備らしい準備をせずに」ActiveSyncの導入を敢行する。うまくいくことを祈っていてほしいものだ。
ここからが、設定編である。最初は、[es]のUSB接続時の設定を、「モデム」から「PCと同期する(ActiveSync)」に切り替える。そう、これはデータ通信の場合と逆の設定だ。規定値ではこれになっているので、データ通信用に切り替えた場合には、こっちに戻す必要がある。
そして、PC側にアプリケーションをインストールする。[es]に付属の、「Getting Started CD」(お使いになる前にディスク)をセットする。すると、きれいなネーチャンやナイスガイ、光浦のような女がかわりばんこに現れ、最終的にきれいなネーチャンが画面に出てくる。
ここから先は、画面の指示に従ってアプリケーションをインストールし、最終的に再起動すればいいらしい。これだけですか…。ちなみに、この段階でファイアウォールソフトから警告を受けたので、これが何らかの悪さをすると考えられる。だが普通にアクセスを許可すれば何の問題もなし。再起動してログオンし直すと、以下のような画面になる。
ここで、[es]をUSBにて接続する。すると、デバイスが認識され、先に進む…。はずなのだが、どうもうまく行かない。勝手に「Microsoft ActiveSync」が起動し、ずっとデバイスの検出を行っている。だがいっこうに検出されない。これはどうも、画面キャプチャを撮るために[es]側からSDメモリカードを抜き、PCに挿してしまったことが原因のようだ。これ以降、[es]側では「PC側でセットアップが行われていない」、PC側では「接続がうまくいかねぇよ。」の繰り返しになり、まったく先に進まなくなってしまった。これは困った…。こんなことなら最初から言うこと聞いておけばよかったかな、と弱気も吐きつつ、こういうときは迷わず再インストールだ!とアプリケーションを削除し、再度同じことを試みる。
結果的には、まったくうまく行かないのだ。アプリケーション「Microsoft ActiveSync 4.0」を削除し、デバイスドライバも削除する。「C:\Program Files\Microsoft ActiveSync 4.0」も削除する。しかも、レジストリから「ActiveSync」関係のエントリをすべて削除する。これでどーだぁ!と思って、またActiveSyncのインストール。これでもダメだ、やっぱりうまくいかねぇ。どうするよ。いい加減イライラし、もう辞めようかと思っていて、[es]側の設定をも一度見直してみる。そういえば、USB接続の設定のページで、もうひとつタブ「ActiveSync」というのがあるのを思い出す。ここには、「高度なネットワーク接続を有効にする」云々の項目があるのだが、これは規定値ではONになっている。ここを、OFFにしてみようか。OFFにすると、PC側で新しいデバイスを検出したとのメッセージが出る。これは一体!?とにかく何かが先に進むのに任せていると、どういうわけかあれよあれよとデバイスのインストールが完了し、「Microsoft ActiveSync」が正常にデバイスを認識、「同期セットアップウイザード」が起動した。何だかよくわからんが、ここまで来たので、シメシメととにかく設定を行ってしまうことにしよう。
最初に現れるのは、どういうデータを同期するか、という指定だ。これは後からでも変えられるので、とりあえず無難な「連絡先」のみにする。これで、[es]の連絡先とOutlookの連絡先を同期できる。「連絡先」以外のチェックはすべて外して、次へ進もう。
実は、これで終わってしまう。上の設定で、「Windows Media Player」にチェックを入れれば、メディア関係のどのファイルを同期するかという細かな設定を行う画面が現れる(はず)だが、[es]とPCではメディア関係に関する力の差がありすぎるので、同期には意味がないだろう。それ以前に、私はiTunesの愛用者でWMPはほとんど使わないので、同期には意味がないのだ。
これで終われば、「Microsoft ActiveSync」が指定した内容で同期を開始する。指定したとおり「連絡先」のみの同期を行い、終了する。
この後、Outlookを起動し、「連絡先」の内容を見れば、[es]で設定した連絡で黄のデータが移っているのがわかる。個人情報なので、内容は伏せてるが(クス)。
これで基本的な目的は達成できたのだが、「同期」という目的でなくても、単に[es]側のファイルを触りたいときときには、「Microsoft ActiveSync」の「エクスプローラ」か「PocketPCの参照」でExplorerを開くことができる。あとは、ドラッグ&ドロップなど、いつもの操作でファイル操作が自由自在だ。SDメモリカードを経由したファイル移動なども、こちらの操作に置き換えることができる。ただし、[es]側の重要なファイルを削除しないように気を付けたい。
ActiveSyncによる同期中には、左下に同期中であることを示すアイコンが表示される。ようやくここまで来たので、携帯マスター16を使って携帯電話から取り出したアドレスデータをOutlookに移し、それを[es]に取り込むと言うことを、次回やってみたいと思う。