この週末にWILLCOM(ウィルコム)を解約してしまった。理由はいろいろあるのだが、「使わなくなってしまった。」というのが一番大きい。端末にはW-ZERO3[es]を2年前の夏に購入し、このブログでも何回も記事を書いたが、その記事も1年ほどは書くこともなくなっていたような状態だ。ではなぜ使わなくなってしまったのか、誰かの参考になるとも思えないが、最後に書き連ねて締めくくりとしたい。
なぜ使わなくなってしまったのか?これはWILLCOMのサービスと端末の性能によるものが大きい。もともと、WILLCOMのサービスに加入したのは、
- いろんなところに持ち込めるPDAが欲しかった。
- 定額でデータ通信したかった。
この二点が大きい。
最初のは、会議室などに持ち込んでも違和感がなく、メモなどもスピーディにとれて、必要とあらば外部との連絡も可能というものが欲しかったのだ。携帯電話では遊んでいると思われるが、PDAならば(当時W-ZERO3は注目されていた)仕事のツールとして見てもらえる。しかもペンで操作できて手書き入力も可能ということで、なかなか優れたツールではないかと思っていた。
二番目は、単体で、あるいはパソコンにつないで、どこでもデータ通信が、しかも定額できるようにしたかったというのがある。最近は、出先でもなかなかネットワークには接続させてくれないし、無線LANスポットは使えるところが限定されている。手軽な値段でそこそこのスピードの通信ができればいいとは、かつてより思っていた。PHSなので、都市部に限られるが、サービスエリアが広いのも魅力であった。
だが人間はわがままだ。最初のうちには便利に使っていたものでも、メモリが足りない(どんどんアプリケーションがいなくなる)、手書きではやはり入力しにくい、キーボードをわざわざ出す気にはならない、ボタン入力はやはりかったるい、カメラの性能もいまいち、データの互換性を取るのが面倒、といろいろ出てきてしまった。しかも知人に新しい手帳を勧められ、アナログに回帰したというのも大きい。自分で字を書くということにはまってしまうと、なかなかPDAには戻れなくなる。
また、定額通信も64kbpsというものだから、はっきり言って遅い。移動中にちょっとWebでも見ようかと思い、回線をつないでWebブラウザ(Opera)を起ち上げ、トップページなどを表示させていると、あっという間に数分が経過する。下手すると、ナビゲーションの準備だけで目的地に着いてしまうこともある。PC用のWebサイトを見ることができるというのがポイントだったが、遅く、しかも画面も狭いので、「きちんと何かをやろう」という前にイヤになってしまうのだ。
PCにモデムとして使うのも便利だったが、本体のちゃちな作りのせいで、USBポートにケールを差すたびにフタが取れ、元に戻すのも細かくて四苦八苦、つないでみればやはり遅いというわけで、つなぐのもおっくうになってきてしまった。しかもつないでいれば液晶は点きっぱなしで電気も食うし、ACアダプタをつなげば線だらけになるという具合に、もはや引き出しの万人と化していたのである。
時代も変わり、メガビット単位のモバイル通信が定額で利用できるようになってきたのも大きい。各通信キャリアも頑張っていて(DoCoMo以外は)、メガビットの通信が月額1万円を切る費用で利用できる。WILLCOMも頑張っているが、A-WOMでもメガビットには届かないので、少々苦しい。em(イー・モバイル)などに比べるとどうしても見劣りしてしまう。
そこで、使わなくなってしまったものに月額5,000円以上を払っていくのもなんだと思い、思い切って解約してしまったのである。こういうときの思い切りは早い。しかもショップは家の近くにあり、雪の舞う中を訪れれば、わずか10分で手続きは完了、あまりにあっさりした対応に「これでいいのか?」と思ってしまったほどだ。
さて、解約はしたもののハード(W-ZERO3[es])は手元にあるのだ。このまま残しておいてもいいが、どうせ使わないものを置いておいても狭い我が家ではスペースの無駄である。売ってしまうなら今しかないが、思案中である…。