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ATOK2008 はどうなったか?

ちょっと前に「Shuriken 2008」について書いてみたので、今回はこれもヘビーユースである「ATOK 2008」についても書いてみたいと思う。Windowsには標準でMS-IMEという日本語入力プログラムが付属しているが、そんなもの(失礼)とは比べものにならない快適さを提供してくれる。

ATOK2008通常版

いきなりだが、私は「ATOK 2008」のベータテストに参加していたのである。参加といっても、基本的な動きを確認して問題があれば報告をする、といった程度のものだ。ジャストシステムがベータテストをやったのは初めてではないかと思うのだが、ベータテスト参加者の一覧がどこかからか出る、ノベルティグッズがもらえるなどで、そんな目的で参加した人も多いはずだ(かくいう私は…)。

話を本題に戻すと、ATOK 2008もShuriken 2008同様に、基本機能がしっかり強化されているという印象だ。地味な改善といえば地味だが、変換精度が相当よくなっている。なんと言っても、このブログでも使うようなくだけた表現がそのまま変換できるのがいい。ATOK 2008を使っていない人は、たとえば以下の文章を入力してみて欲しい。

そんな話信じっこないよね。

たとえばATOK 2007では、「そんな」「話」「心」「十」「個」「内よね。」とかなるはずだ。こういう変換には、結構いらついていたので、これがスムースにいくとはありがたい。また、基本的な変換精度も向上している。たとえば以下の文章だ。

去年に比べ高い水準だ。

たとえばATOK 2007では、「去年に比べた海水準だ。」などとなるだろうか。いずれにしろ、変な位置で文節を区切られて、とんちんかんな変換が減るというのはありがたい。

また、ATOK 2008の目玉には、「ATOKダイレクト」というプラグインをサポートしたことがある。プラグインにより、ATOK外部のデータソースからの情報を、変換に利用できるようになる。今のところ、「ATOKダイレクト for はてな」「同 for goo」「同 for 乗換案内」の3つが提供されている。面白いのは「for はてな」で、はてなダイアリーのキーワードを表示させ、必要なら該当ページへのジャンプもできる。ATOK 2008の辞書には入っていないような単語、たとえば「2ちゃんねる」などで使われているような言葉でも、「はてなダイアリー」の機能を利用することで、意味を調べたりすることができる。

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ほかにもいろいろ機能強化されているが、個人的に便利だと思ったのは、電子辞典で用語を引くときに、使用する辞典の切り替えが非常にわかりやすくなったということだ。使用できる辞典の一覧がタブで表示されるのでマウスでの切り替えがしやすくなったほか、[Home]キーで辞典を順次切り替えられるので、以前のようにメニューから選ぶ必要もない。国語辞典、英和辞典などを随時使う私には、使い勝手が大幅に向上した。

また、記号を変換するときに、変換候補の脇に半角、全角の種別が付くようになったのもありがたい。フォントによっては、変換されている文字が果たして全角なのか半角なのか、わかりにくいことも多いので、正確に記号を入力したい場合にはありがたい機能だ。このほか、次候補連動変換、細切れ学習、確定アンドゥなど、細かなところで改善がなされている。私自身は効果を今ひとつ実感し切れていないが、ある日突然、ありがたみがわかる日も来るだろう(確定アンドゥなどは、「しまった!」変換をしてしまった際に、二度打ちしないで済む)。

ATOKの価格は決して安いものではないが、優待版なら半額近くになるし、何より毎日使う日本語入力に、変なストレスを感じなくなるのはありがたい。たまに、MS-IMEしかインストールされていないPCを触ると発狂寸前にまでなるほどだ。こういうソフトウェアを作ることのできるのは、ジャストシステム以外には残っていない。ぜひこのまま、地道な改善を続けていってもらいたいものだ。

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