群馬の実家に帰った際に、朝から甥っ子どもがわいわいやっているので何事かと見ると、皆でうどんを打っていた。正確には、うどんの種を作り、製麺機で麺に仕立てていたのだが、この「小野式製麺機」というもの、なりは古めかしいがなかなかの性能である。聞けば、埼玉で作られていたものらしいが、ほとんど一家の常備品、というようなものであったらしい。
最初に、強力粉と薄力粉で中力粉を作り、水と塩でこねて寝かして野球ボール大の種を作る。それを細く伸ばして、上の写真中央の銅製の円柱の手前に差し込み、ハンドルを回すと生地が平べったくなって出てくる。長くなるので折りたたむのだが、このときにくっつかないように打ち粉をして、そういうのを何枚も作っておく。
平べったい生地ができたら、今度は手前にある十円玉を何枚も重ねたような円柱×2の間に生地をたらし込み、またもハンドルを回す。このとき、ハンドルを軸方向に引っ張ると、歯車の噛み合わせが変わって回る部分が変わる。これで先ほど伸ばしたものとは違う部分が回って、うどんを細長く切るのだ。そう、十円玉を何枚も重ねたように見えるのは、実はカッター部分なのだ。パスタマシーンと原理は同じようなもののようだ。
切れたら、そのまま熱湯に放り込むと、5分ほどでゆであがる。コシは、最初にこねたときのものにある程度依存するが、比較的手軽に細目のうどんができあがる。やはり、打ち立て、ゆでたてはうまい。と見てただけの私が思うのであった。
当然そばも打てる。是非試してみたい、とそば好きの私が思うのであった。