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ヘッドフォンの修理

ここで紹介したSONY製のヘッドフォンだが、いつの間にか再生音がおかしなことになっていた。ちょうど、センターの位相が逆になって音が打ち消される、何とも変な感じ(こもっているような感じ)になっていたのだが、よくよくいじくってみると、ケーブルのある場所をねじったりするとまともになったりするので、これは断線によるものではないかと推測した。多分誰かオーディオキャビネットにしまう際にコードを挟んだまま強引に締めてしまったのだろうと推測した。こういうときの必須アイテムであるテスターで計ってみたら、片方のみメーターが振れないので、これは断線と断定したが、直すのも面倒なので、ずいぶんとほったらかしだったのであった。

SONY MDR-XD300

せっかくの連休だし、雨も降ってきてしまって外出もままならないので、こいつを修理してやろうかと思いたった。で、直し方であるが、

  1. 断線した箇所で切断し、コード同士を結線し直す。
  2. 断線した箇所で切断し、プラグのある方を本体に結線し直す。

違いがよくわからないかも知れないが、1番目の方法はコード長を短くせずに済むのに対し、2番目の方法は本体側のコードが無駄になるという違いがある。ただし見てくれは2番目の方がよい。1番目の方法はうまく結線できても、見てくれ悪く(結線部に、どうしても「何かやった」跡が残る)、構造的に脆いような気がする。幸い、延長コードが付属しているので、短くなってもそれを使うことで、日常的な用途には問題なく使えそうだ。なので、2の方法で進めることにする。

まず、配線部分をむき出しにせねばなるまい。この手の製品は、ばらすのがかなりわかりにくくなっている。それでも、イヤーパッド脇にねじ穴が4つあるのを見つけ、ねじを外す。すると、あっけなく配線部分がむき出しになる。

これを見ると、コードから来ている線は緑、赤、無着色の3線だ。これを外して、同様に結線してやれば、目標は達成することになる。用意したのが、この半田ごてと半田である。こういうのを使うのは、いくら備えがあるにしても、久しぶりだ。半田ごては、懐かしいメーカー名「グット」の20Wのものである。これに糸半田。あいにくコテ台がないというていたらくなので、ベランダで作業する。

コードから来る線をすべて外してしまう。残っているのは、反対側の耳に行く配線のみである。これは残しておかなければならない。

配線すべき方のコードは、あらかじめむき出しにしておき、先端部のエナメルを溶かして半田をしみ込ませておく。

結線した。半田付けがへたくそだなとは思うが、まぁブランクがあったということで。

とりあえず試聴してみれば、結果はオーライだ。またねじを締め直し(これがけっこう難儀)、完全にヘッドフォンは復活した。またこれで長く活躍してくれることだろう。たまにはこういう工作もいいな、と思う。ものは大事にしないとね。

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