ここのところ、古い記録メディアからのデータ吸い出しなどを行っていますが、困ったことが起きました。
それは、「DriveSpace 3」なる技術で圧縮されたディスクが出てきたからです。
これって何?という人がほとんどですよね。私だって忘れていたくらいです。普通にメディアをドライブにセットし、中を開いてみましたら、readmeファイルしかないのです。そこでそのファイルを開いてみましたら、メディアがそいつで圧縮されていることが発覚したわけです。
ところでDriveSpaceとは?Windows 95のころから使われ始めて(初期の頃はDiskSpaceといった名前だったような)、Windows MEでその一生を終えたと思われる、ディスク圧縮技術です。ハードディスクなどの容量が今ほど潤沢でなかったその時代、少しでもディスクを有効に使おうという気運があったのです。この技術を使うと、ディスクの空き容量をうまくいけば二倍くらいに見せることができました。
とはいえ、犠牲になるものも多く、圧縮のオーバーヘッドで、ただでさえ非力なマシンがさらに遅くなる、ディスクのフォーマットに互換性がなくなって、専用のソフトウェア(Windowsのデバイスドライバ)を使わないと、中を見ることもできないといった問題がありました。
Windows NTになってファイルシステムがNTFSになり、ファイル、フォルダ、ドライブに個別に圧縮が指定できるようになって、そいつの存在は忘れられていきました。もともと外部の技術であったそいつを、マイクロソフトはWindows NTでサポートしませんでした。もちろん、その後継のWindows 2000, XP, Vista, 7でも。
そんなものがいまさら出てくるとは思いませんでしたが、出てきたものは仕方ありません。何か方法を考えなければなりません。
もっともシンプルなのは、当時のOSを用意するというものです。実はこれはすぐに達成できました。使っていないWindows MEがありました。あの評判の悪かったMEが、こういうところで役に立つかもしれないとは!捨てる神あれば拾う神ありというところでしょうか(ちなみに私は捨てる神でもないし拾う神でもありません)。
しかし、空いているマシンがありません。以前なら、Linuxの実験用に一台や二台の空きマシンがあったものですが、今はLinuxの実験は仮想環境でやってしまうので、実機はほとんど持つことがありません。ならば、Windows MEも仮想環境に入れてしまえばよいのでは?
ということで、次回はMacのParallels DesktopにWindows MEを入れてみるという話ですね、わかります。けどこれが一筋縄ではいかないのはお約束です。