ここで言うのも何だが、私は家事の類が苦手ではない。毎日、毎回やるわけではないから、そのせいもあるだろうが苦でもない。なぜなのかと日頃思っていたところに、我が意を得たりという雑誌記事を発見した。家事には、精神を安定させる効果があるそうだ。本当だろうか?
その雑誌記事とは、日経ビジネス誌(2005/5/30号)のコラム「心のクスリ」だ。話は、中年夫婦が家事を押しつけあっているというものだが、そのことはこの際どうでもよく、家事の効用である。普段、頭ばかりを使っている人には、特にもってこいだそうだ。別に、家事労働が頭を必要にしないという話ではないので、誤解のないように。要は、いつもと違った状況に自分を置くことで、体を解放してリフレッシュするということらしい。だから、常日頃から家事をメインにしている人は、徹底してやったからといってリフレッシュにはならないということらしい。
確かに、何かひとつのことに集中して、短時間で成果を出すことのできる達成感は素晴らしい。料理を作り、風呂をぴかぴかにして、ベランダをスッキリとさせて、という具合だ。自己満足に浸るだけでもいいのだが、誰かにそれを評価されると言うことなしだ。
ひょっとすると主夫に向いているのかも知れないなどと思ってしまうが、いつもやる必要がないから、こういう気軽なことを言っていられるのではないかと、専業主婦の方などには怒られそうだ。私がたまに洗い物などをすると、そんなことしてくれなくてもいいのに、などと言われることもあるが、目的が違うのである。
家事を、しなければならない厄介なもの、と思えばそれなりのものになってしまうだろう。しかし、自分のためと思えば、楽しくもなる。こんなことに気付いたのであった。最近は、家事のスキルが高い男がもてるようだ。なぜそうなのかは考えたくもないが、ひとりでも生きていけるスキルとして、極めておくのも悪くはなさそうだ。
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