Macのデスクトップ仮想化ソフト、Parallels Desktop 12のProかBusinessを選択すると、Acronis True Imageというオンラインバックアップソフトの権利が付いてきます。500GBのストレージにインクリメンタルバックアップができるというので、けっこう使えそうです。
ですが、このAcronis True Image、使い始めるにはちょっとしたコツが必要なようです。上手く運ばないと迷うようですので、ここに手順をまとめてみました。
手順としては、
- Acronis True Imageのアカウントを作成、サインアップ
- Acronis True Image 2017をダウンロード、インストール
- サインイン、プロダクトキーを入力
- バックアップの開始
という感じです。当たり前の流れのようなんですが、はっきりとしたドキュメントがないので、私自身も結構迷いました。
アカウント作成とサインアップ
まずは、Parallels Desktopのメニューから、[Acronis True Imageでバックアップ…]を選択します。「Macのバックアップが1年間無料」と出ますから[今すぐアクティベート]を押します。
Webブラウザで、Acronisのサイトにつながりますので、ここで、アカウントを登録します。このとき、Parallels Desktopの登録に使ったメールアドレスを使用して下さい。これで、Parallels DesktopのアカウントとAcronis True Imageのアカウントが紐付けされ、1年間のサブスクリプションが獲得できます。異なるメアドでは、単なる体験版にしかなりません。私は、コレで失敗しました。:-)
登録が済めば、以下のように、期限が来年の9月(スクショを撮ったのが9月なので)、500GBの容量が使えるようになっているのがわかります。
同時に、登録したメールアドレス宛に、登録が済んだ旨などのお知らせに合わせて、プロダクトキーが記載されたメールが送られてきます。忘れずにチェックしておきます。
これで、Acronis側の準備は整いました。
Acronis True Image 2017をダウンロード、インストール
次に、アプリケーションをダウンロードして、インストールします。このとき気を付けたいのは、必ず最新版(このときは2017)をダウンロードして、インストールすることです。たとえば、仮想マシンの[構成]から入る、下記の画面から進むと、なぜか古いバージョンが入ってしまうことがありました。古いバージョンでは、当然、アクティベートはうまくいきません。私は、コレで失敗しました。:-)
ダウンロードは、登録の際に赴いたAcronisのサイトでできますので、最新版をダウンロードし、そのままインストールすればよいです。
サインイン、プロダクトキーを入力
インストールが済んだら起動して、登録したメアドでサインイン、受領したプロダクトキーでアクティベートすれば、使用可能になります。
バックアップの開始
2つ手前の画面を見てほしいのですが、左側にあるのがバックアップ対象です。デフォルトでは、Mac全体になっており、この場合の容量は800GBと巨大です。当然、500GBの範囲に収まりませんし、Mac全体のバックアップはTime Machineにて行っているので、正直なところムダです。
そこで、Parallels Desktopの特典らしく、仮想マシンのバックアップに使ってみることにしました。仮想マシンのファイルは、Time Machineでのバックアップの対象外ですので、ちょうどよいです。
Parallels Desktopの仮想マシンは、通常は「書類」の下の「Parallels」フォルダにありますから、そこをまるごと指定してバックアップを開始してみます。
214GBとありますから、クラウド側に収まりますね。しかし、5日かかると出ています。バックアップは、Macをスリープ状態にしても、シャットダウンしても、中断したところから再開しますので、いったん始まってしまったら気にする必要はありません。
終わったときの画面です。実際は、5日もかかりませんでした。
コレでバックアップできたことになるのですが、これってParallels Desktopで仮想マシンを起動した状態で行ったので、おそらくファイル全体で整合性がとれていないと思います。試したわけではありませんが、Time Machineでバックアップする際の注意事項にもなっていますし、きちんとバックアップするには、仮想マシンを止めた状態でなければなりません。しかし、オンラインでのバックアップは時間がかかる処理なので、仮想マシンをその間止めておくというのは現実的でないと思います。
また、Acronis True Imageはインクリメンタルバックアップに対応していますので、Time Machineのように古いバージョンを保持してくれています。しかし、巨大なファイルのバックアップでは、簡単に容量を使い果たしてしまい、Acronis True Imageから怒られます。
追加容量を購入する気はないので、バックアップの世代数を減らすことにします。画面右上の歯車アイコンをクリックします。[クリーンアップ]タブで「バージョンの最大数」を20から減らします。私の場合、仮想マシン全体が200GBちょいあることから、2世代がめいっぱいと思い、2にしました。
しかし、これでも、バックアップに失敗します。まったく空きがないのはまずいらしいので、Acronis Cloudにサインインし、「ストレージの状態」から「クリーンアップ」を選択して、古いバックアップを削除します。
(使用中より、解放される領域の方が大きいなど、数値がおかしいような気がしますが)
クリーンアップされました。
クリーンアップされれば、新たな設定でまたバックアップが始まるはずです。しかし、仮想マシンのバックアップでは、バックアップされた内容に整合性がないなどの問題は依然として残るので、いっそのこと写真ファイルなどの静的なファイルのバックアップに徹してしまった方が実用的かも知れません。
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