前回は、医院にて診断のあと、結局は内視鏡を飲むことを決めたまでを書かせてもらった。前回、前々回ので懲りた人は、ここから先へは進まないで欲しい(しかし、回を進むと、だんだんと内容そのものはソフトになってくるのであった)。
内視鏡を飲むことを込めると、血液検査を行うことになった。あとから知ったのだが、この血液検査は貧血の有無を確かめるためのもののようだ。別室に案内されて、看護師の女性に対応してもらう。なにげにネームプレートを見ると、T医師と同じである。とすると奥様?夫婦で切り盛りですか、素晴らしいことですなあと心の中で思いつつ、最近では珍しくもないかなぁ、とも思ったりする。
採血の前に、内視鏡検査の内容についてよく説明してくれる。この医院は経鼻内視鏡が売りなので、そういうオプションしかないと思っていたら、実は経口内視鏡もあるのであった。鼻にどうしても通せない場合には、経口を選択するのだそうだ。私の場合、鼻の片側に慢性の炎症があるので、できればそっちは避けて欲しい旨伝えると、もしもう一方の方で通らなければ、経口に切り替えましょう、と言われる。
問題なのは実際に内視鏡を通すまでのプロセスだ。内視鏡の太さは約6mmくらいだろうか。細いようだが、実際に物差しで測り、それが鼻の穴からのどを通り、胃袋まで落ちていくのを想像してみたらいい。鼻に弱点を持つ私などガクブルものなのであるが、実際には麻酔をかけて痛みを感じないようにするということだ。
まずは、血管収縮剤を鼻の中に噴霧する。すると、鼻のとおりがよくなる(市販の、鼻づまりに聞くという薬もこれだ)。これで、どちらかとおりのよい方で、実行することになる。左右のどちらかが決まれば、今度は麻酔剤の入ったジェルを鼻の中に注ぎ込む。何ともイヤなイメージだが、こうしないと痛くてやってられないということだ。そのあと、細めのチューブを実際に入れて、通るか確認する。「まずは細いので試すんだね!先生!」ということでそれが通れば、実際のものに近いチューブをさらに入れて、導通を確認する。実際にものを見せてもらったが、けっこう長いのだ、これが。こんなものを鼻に入れて大丈夫なの?と思ったが、実際に入れているのだから大丈夫なのであろう。
そのあとは、実際に内視鏡を入れての検査、ということになる。「先生、質問があります!こんなのを入れて、鼻血とかでないんでしょうか?」「そうですね、出る人もいますね。」「え?いるんですか、となるとそこに一番近いところにいるのは私ですね。」というわけで内心びくびくものなのだが、頑丈な方の鼻の穴にすべてを託すことに決めるのであった。
採血の際に、「ピロリ菌」の有無を生化学的に判定することができるらしいので、そのオプションもお願いした。胃粘膜などから直接採取できるのだが、サンプリングに失敗すると、正確な判定ができないので、二重にやっておこうというわけだ。この看護師さんは採血がお上手で、内出血もほとんどなく、針の刺し痕も残らないのであった。
さて、同意書にサインをすれば、いよいよ翌日は検査である。緊張で眠れないかと思いきや、密かにわくわくしている私がいる。こういう性格は困ったものかも知れないが、しようがない。実際の検査の模様は、次回(最終回)にて。
コメント
今回が最終回かとワクワクしながら読んだのですが・・・引っ張りますね(笑)。鼻から胃カメラ・・・私はまだ経験がありません。事細かに、そしてなおさんの分析付きで伝えていただき、ありがたかったです。
ビロリ菌検査も今やそんなふうに万人向けでやってくれるのですね。私の時は、胃潰瘍だと診断されていなければしてもらえず、実際にしてもらったのは初胃カメラから何年も後です。しかも胃潰瘍との診断名がなかったので、「そこを何とか・・・」と機嫌をそこねた院長に頼み込んで、「規則に反する」と叱られながらしていただいたのです。
>密かにわくわくしている私がいる。こういう性格は困ったものかも知れないが、しようがない。
この気持ち、よくわかります。ただし、私の初胃カメラの際には、そんな余裕は全くありませんでした。私の初胃カメラのいきさつも次回に引っ張ります(笑)。