去る10月11日に赴いた、神奈川県立自然環境保全センターの4回目である。今回は、風景や木の実、鳥などを紹介して、締めくくりとしたい。
某元科学技術庁長官の記念植樹という「ニシキギ」。
今までは入れなかった、K12, K13標識方面。鬱蒼とした林の中を進んでいく。ここには、すでに紹介した「クロコノマチョウ」がいた。
夏になると、「ハンゲショウ」の白い葉で覆われる湿地。まだハンゲショウは残っていたが、これから冬にかけて、跡形もなくなる。それでも、また来年生えてくる。
ため池の水面に姿を写す「カツラ」の木。
花の回に、紹介できなかった名称不明の花。「タムラソウ」の種類かと思ったら、どうも違うようで。紫色の、可憐な花を咲かせている。
「ミツバウツギ」の実。ハート型のような、初心者マークのような、面白い形をした実の中に、黒い種が入っている。
「アケビ」の実。中にはぱっくり裂けてしまっているものも。中身は落ちたか、鳥に食べられたか。
こっちは「ツチアケビ」。同じ「アケビ」でも、こっちはラン科である。面白いことに、葉緑素を持たないこの草は、根にキノコの菌糸を取り付かせ、その栄養をもらうとか。山の中に、真っ赤なこいつが土の上にいると、ぎょっとする。
鳥に行こう。「エナガ」。コガラとか、そっちかと思ったら頭が真っ黒でないとか、羽の上がちょっと赤いとか、そういった特徴で「エナガ」に同定。その名のとおり、尾が長い。ひしゃくの柄に見立てた名前。
こっちは「イカル」。黄色く太いくちばしに、青みがかった羽で同定。群れをなして飛び回り、木の枝に留まったり、地面に下りて突いたりと大忙し。
湿地の中央にあるため池。ハスの花を、初夏には見ることができるということだろうか?
今にも倒れそうな木だが、大丈夫、しっかりと立っている。向こうには、湿地を渡る通路があるのだが、残念ながら工事中であった。
さて、これでこのシリーズも終わりである。まだまだ紹介できていない花や木の実もあるのだが、それは別の機会ということで…。まだまだ続く秋、次はどこに行こうかとすでに気持ちは飛んでいる。
コメント
まるでコローの絵のようなやわらかな緑。そしてそこに息づく植物達。アケビは熟れるとこんなにぱっくりと開くのですね。なかなか自然の中で見つけることが出来ません。ツチアケビは初めて見ました。おそらくこちらには生息していないと思います。鳥たち、そのまま写生したくなるほど素敵な背景の中に止まっていたのですね。横浜にはこんなにもすばらしい自然が残されているのですね。「横浜」からは海と都会のイメージを受けていましたが、今は野山のイメージも容易に描くことが出来るようになりました。
野の花さん、
コローという画家のことは初めて知りました。なるほど、「~の思い出」といったシリーズに通じるものがあるかも知れませんね。絵の大家と並べてもらって感謝です。
アケビなどは、山あいではいくらでも見られるかと思っていたのですが、そうでもないのですね。ツチアケビは、調べて調べて、ようやく名前が判明しました。
この場所は横浜ではなく、同じ神奈川県の厚木市です。大山のある丹沢山地の麓、東丹沢と呼ばれるあたりで、緑の多いところです。ですが横浜も、「市民の森」シリーズで紹介したように、緑はまだまだ残っています。よろしければ、また眺めて下さいませ。