携帯電話が普通になってから、この手の話が増えました。そう、携帯電話に出れなかったことによるトラブルです。
ここのところワンコイン以下ランチが続いていたので、今日は(夜にトレーニングもする予定だし)豪勢にカツ丼でも食べようかな♪と、よ~しパパ豚汁も付けちゃうぞ!ハハハハ!といそいそとお店の席に着きました。私のあとには、女子高校生らしい制服を着た女の子が入ってきたのですが、まぁ、その子も注文して席に着きました(ちょっと意外な取り合わせです。関係ないですけど)。
すると、すごい剣幕でお店に入ってきた女の人がひとり…。何やらわめいています…。
すごい剣幕の上にだみ声で、何を言っているのかよくわからなかったのですが、どうやらその女の子が携帯電話に出なかったことを怒っているようです。そして、その女の人が母親らしいこともわかりました。
女の子にしてみれば、電話に気付かなかった、ということのようですが、そんなことは関係ないようです。アタシの電話に出なかった、ドコモがどうの、薬屋がどうの、書類がどうの、と喚き散らし、女の子の弁解にも聞く耳を持たず、「ハァ?」「何いってんのアンタ?」とかおよそ不愉快になるようなリアクションのオンパレードで、無理矢理聞かされているこちらまで不愉快になってくるのでした。
しかも、その間はお店の自動ドアは開けっ放し。何しろドアの上にいるので、閉まりません。ようやく店の中に入ったともったらまた出ていき、また入ってくることの繰り返しで、しかも最後はドアを思いっきりぶっ叩いて出ていく始末。本当に、腹が立っていたのでしょうね。こちらも腹が立ったので、それ以上続いたら一言出てしまうところでした。
ことはたかが携帯電話なのですよねぇ。電話に出なかった、それがものすごい罪のようです。
実は私もこういうことはたびたびあって、それでしょっちゅう険悪な雰囲気になるのですが、最近は諦められています。何しろ、携帯電話をズボンのポケットに入れてしまうと、呼び出し音も聞こえませんし、バイブレーションにも気付きません。あとで着信履歴に気付いて慌てて行動する、というパターンです。
まぁ、何で圏外のところにいるんだ!となじられたときには、少々反応に困りましたが…。
携帯電話によって、いつでもどこでも連絡が取れる、というのは便利なのですが、いつでもどこでも連絡が取れるはず、というわけではないのです。いつも持っているとは限りませんし、気付かない場合もあります。ないよりは便利だけど、完璧な手段ではありません。完璧を期待すれば、相手の行動を100%押さえることになります。
これって、けっこうすごいことだと思いませんか?
電話でなくても、電子メール、Twitter、mixiとかのSNS、はてはブログのコメントなど、相手のレスポンスを期待したあげく、期待したとおりのタイミングと内容でレスポンスがないと、怒り出す人もいるようです。いろんなツールが出てきて便利になりますけど、使っているのは人間なので、やはりその人の都合とか気持ちとかそういうものが中心になるはずなのです。
ところが、ツールの特性どおりの使い方でないとダメみたいな、そんな決まり事ができてしまうのは困ったものです。決まり事ならまだしも、行動が完全にツールの特性に組み込まれてしまうようなら困ります。先の携帯電話の話で言えば、携帯電話の特性である「いつでもどこでも電話に出れる」が当然のようになり、それに沿わない行動はおかしい、みたいな話になるわけです。
私も過度に依存しないように心掛けないと…。「なんでメールの返事をくれないんだ!」「ごめ~ん、電池切れてた!」に怒っているようではダメですね。
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