明日(ファルダ)と言いながら一週間も経ってしまいましたが、ある本の紹介の続きです。「フツーの大学生袋小路クンが内定連発できたワケ―就活成功!エントリーシート必勝の法則」(相場大機、秀和システム発行)。一つ前の記事では、どんな本かを書きました。今回は、ちょっと中に踏み込んでみましょうか。
[本]フツーの大学生袋小路クンが内定連発できたワケ―就活成功!エントリーシート必勝の法則(1)
この本には、本のタイトルにもなっている大学生袋小路クン(仮名)と、彼に就活指導をした相場サン(仮名)の二人が登場します。
この二人のなり染めは…。というのは本を読めばわかるので秘密にしますが、年代的には親子、そんな印象ですね。袋小路クンはともかく、相場サンの年齢は不詳ですが…。直感的に私と同世代と認識しました(違ってたらゴメンナサイ)。ということは、多くの親御さん世代にも役立つ、実践できる話のはず、と思ったのです。
学生さんにとっては、相場サンが袋小路クンに対してやったことをトレースすれば、それって自称「フツーの大学生」の自分でも難なく内定を獲得、しかも連発できるんじゃね?と期待してしまうわけで、それもこの本の狙っているところじゃないか、と思うわけです。
全体、22のエピソードで構成されるわけですが、何とも生々しいんですよね、これが。手で入れるのは大変なので、版元のHPからコピペさせてもらいました。番号付きのはいたって普通という感じですが、その下にくっついているのが何とも。何か、こう、誰でも思い当たるところがあるんじゃないですかね?
01 就活を難しくしているもの
努力はカッコ悪い。うまくいかなかったら傷つくから!
02 全力で就活に取り組もう
立てた「就活の心構え5つの誓い」は小学生並み!
03 やりたい仕事を考えよう
「英語のできる駅員さん、カッコ良い!」…って、君いくつ?
04 大学へ行った目的は何?
「遊ぶために大学に行きました!」と高らかに言い放つ!
05 アピールポイントは何?
選りすぐりのアピールポイントはスポーツ一色!
06 情報を集めて判断しよう
志望先を選ぶときブラックかどうかは考えたくありません!
07 OB訪問をしよう
ドキドキのOB訪問。疑問解消、安心できた!
08 新聞を読む習慣をつけよう
「株式市場はどうなる?」読んでいて良かった日経新聞!
09 エントリーシートの正体
「締切日までに出せば良いですよね?」…ダメです!
10 質問に正しく答えよう
「他社選考状況」を「貴社の志望理由」と間違える?
11 質問の意図を考えよう
「率直に不満を書きました」・・・ダメですか?
12 自分の言葉で書こう
尊敬する先輩のエントリーシートはオウム返しだった!
13 他人の丸写しをしてはダメ
まるでヒヨコ!最初に見たエントリーシートを丸写し!
14 嘘はダメ!信用を失う!
バレない嘘はつけ。嘘でもハッタリでもいいから盛れ!
15 弱みを見せてはダメ
目を引くために1行目は後悔していると書きました!
16 企業へ熱意を伝えよう
企業に熱意を伝えるのは愛の告白と同じなんですね?
17 企業・地域への愛着を書こう
企業や地域の本を読み、企業の心を鷲づかみにしよう!
18 ビジョンはどう書くの?
ビジョンが書けません。もう1日考えさせてください!
19 根性をアピールしてはダメ?
ボクの強みは根性。自信と誇りのスポ根アピール!
20 学業をアピールしよう
たった1つ学んだのは英語。だけどアピールはイヤです!
21 卒業研究を武器にしよう
これが最終兵器。卒業研究を準備して一発逆転!
22 想定問答集を準備しよう
ああ、失敗!なんでボクこんなふうに答えたんだ?
シメは「法則」でカッコよくまとまっています。でも、注目すべきはその下なんです。その名も「袋小路クンからのメッセージ」。私などは、読んでいて「つたないな~」とか感じるのですけど、これって本音ですよね、彼の。最初の「01 就活を難しくしているもの」から引用してみましょうか。
カッコ悪いのと、内定を取るのと、両てんびんにかけて、ボクは内定の方を選びました。就活中はちょっとカッコ悪かったかもしれません。でも、精一杯やったからこそ、良い会社から内定が取れました。友達からは「やっぱり、抜け目のないヤツだな」って言われて、ちょっと(いえ、だいぶ)自慢でした。やっぱり努力はやれば実るということを学びました。
ハハハ、「ちょっと(いえ、だいぶ)」というのがいかにも本音という感じでよいですよ。そうなんですよ、誰でも仲間内でよく見られるのはうれしいんです。しかもここぞというときに。日頃のちょっとしたカッコ悪さを、最後にど~ん!とひっくり返すって、それこそカッコよいじゃないですか!
とまぁそんな感じで、終わりには想定問答集とか、こっちは実用的なものが付いてます。こちらは実際に就活が始まったときに役立ちそうですね。最初にも書きましたけど、コンサルや先生ではなく、実際に学生が作ったものだからリアルだと思うわけです。
もう就活戦線解禁間近ですが、実際のアクションを始める前にぜひ読んでおいて欲しいですね、頑張れ、学生諸君。
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