あるものが登場したことによって、別のあるものがなくなるとか、そういうことを言われたことってあるよね。記憶に新しいのはタブレット。これで、ノートPCは用済みなんてことを言われた。実際には、タブレットはあくまでもスマホの大型版で、ノートPCの役割を替わるものではなかった。
古いものでは、Java。Java言語の登場でなくなると言われたものは何か?
それは、「OS」である。OSすなわちオペレーティングシステムは、コンピュータシステムの土台だ。たかだかひとつのプログラミング言語が登場したからと言って、OSが必要なくなるわけじゃないんだが、Java登場当時は新聞も雑誌も書籍もみんなそんなことを言っていた。
ではなぜ、Javaの登場でOSがなくなるなんて言われたんだろう。それは、JavaがCPUなどの処理系に依存しない言語仕様になっていて、Java VMと呼ばれる仮想マシンで動く中間言語に変換されるからだろう。仮想マシンさえ用意してやれば、どのOSだろうが関係ない。LinuxだろうがUNIXだろうがWindowsだろうがMac OSだろうが、だ。
OSがなくなると言うよりは、OSの違いを意識しないで済むようになる、が正解だろうな。Javaの登場でOSのことを考慮しないで済むプログラミングが可能になる。なので、開発者から見ればそのときそのときで都合のよいOSを選べばよいわけで、記事や本を書く側からすれば、これは当時隆盛を誇っていたWindowsないしMicrosoftへの当てつけもあったのだろう。
結果的にはOSはなくならず、Javaも生きていて、結果的にはそんなことはなかったと言うことになる。さらに言えば、JavaだってOSのことをまったく考慮しないで済むわけがない。やはり、どこで動くかというのはコンピュータが物理的な存在である限り忘れることはできないのだ。
Javaだけの話で長くなってしまった。ほかにあるかと思ったら、「プログラマ30歳定年説」なんてのもあるな。あ、これはあると言われて実際にはなかったものか。30歳で定年だ、と言われたら、日本どころか世界のITが壊滅するな。
ブログ主は、生涯現役プログラマでありたいと思っているぞよ。
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