築地「キッチンカミヤマ」のドライカレーはボリュームたっぷりで辛さも侮れない!

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黄金週間も明けて早々、久々の「辛いもの探検隊」ですぞ。が!今回は番外編ということでお願いします。何しろ、辛いもの目当てではなく、結果的に辛くなってしまった、ということなんですからね。

今回もデザイニャーN氏と私からなる探検隊は屋外へ出発。場所は、あの有名な築地(東京都中央区)。築地にある、一風変わった洋食屋さんが「キッチンカミヤマ」。TVなどにも紹介されたことのある知る人ぞ知る有名店だそうです。

で、このお店の外観がこれ。私も、初めて見たときにはぶっ飛びまして、好奇心がムラムラと、起床時のように盛り上がって参りました。そしてそのレトロ感に脱帽。入りたくて入りたくて、ついに1年半も経って入るという、偉業を成し遂げたのでありました。

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ひさびさにN氏と会を催すにあたり、正真正銘の辛いものを食べるか、それとも次々とお店がなくなっていく築地の名店を堪能するかという議論になりました。結果、後者を採択。お店を切り盛りするご夫妻が高齢で、いつお店が畳まれてもおかしくない!というところを重視したわけです。

口上はこのへんで、まずはお店にエントリー。入口に見えるのは、実は非常口というオチで、すでに開いている入口から突入します。が、突入前にすでに「いらっしゃい」攻撃が炸裂。おばちゃんの愛想の良さには定評があると聞いておりましたが、案の定でしたぞ。

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この、あたり狭しと貼りまくられているイラストは、料理人でもあるご主人の作だとか。何とも味わいのあるテイストであります。厨房内のご主人の様子は、声以外にはまったくわかりませんでしたが…。ちなみに「オーミカレー」とは、近江牛を使ったビーフカレー…ではなくて、通常は別になっているカレーとライスが、一緒の皿に盛られたものらしいです。何だ~。で、オーミって何?

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奥へずずずいーと。座席数は結構あります。座席といっても、スツールですけど。しかも好き勝手に回転して乱れてますけど。蜘蛛が這っていた座席に臆せず座して、店内を傍観。妙に新しげな照明の他は、いたって昭和的であります。カウンターの上に無造作に置かれたティッシュ、そしてブラウン管TV。そうです、ブラウン管ですよ???地デジの今、どうやって視ているのかというと、地デジチューナーが付いているようです。なるほど。年季の入ったレジスターも見逃せません。

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お約束のピンク電話も配置。額縁に入った、統一感があるようでない食べ物の写真にも味があります。ドーナッツに笹団子、マカロン?にチーズケーキかな…。ちなみに、この裏が厨房。死角になって見えません!

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ところどころに映り込んでいるのが、このお店の女将さんです。フレームから外そうと思うのですが、なぜか入ってしまうのですよね。正面に客がいたら、絶対に見えないメニュー。中央のピエロが、なぜか照れてます。

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調味料はナショナルブランド品で賄われています。ソースと醤油という両巨頭が、なぜかカウンターに、無造作に置かれています。しかも、またも映り込んでいますが、わかりました。TVを視たいので、常にこのへんにいるのです。TVではウエンツがどうの、北の首領様がこうのと言っていましたが、我々に興味はありません。せっかく、TVの見やすい席に案内してくれたのに、申し訳ないです。

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ようやく本題。私の注文したのはこちら。ドライカレー、950円也。普通のドライカレーは、ご飯と具材を炒めてカレー粉などで味を付けますが、ここのはカレーそのものでご飯を炒めます。なので、具がたっぷり、カレー風味たっぷり、です。さらに、ソーセージが4本ほどトッピングされています。また、想定外にうれしいことに、「辛い!」のです。

N氏は、少しでも辛味をということで、四川風カレーを注文。このレポは後日なされることでしょう。乞うご期待!

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さらにさらにいえば、サービスということで、スープと称する「味噌汁」がなみなみと付いてきます(お椀が欠けているのは愛嬌)。しかも、具は大根。味噌汁でない証拠に、脂が浮いています。そしてほのかに甘い。でもやっぱり味噌汁だよなぁ、と疑問を抱きながら食します。脂は、調理中のものが飛び込んだのかもね(ヲイ)。

噂では、トッピングのソーセージはチョリソーであるということでしたが、私にはチョリソー的な雰囲気は感じませんでした。普段、激辛のチョリソーを愛用しているので、感覚が麻痺してしまったのかも知れません。

このお店、なんと薬味がフリーです。一部、スヌーピーの器に入った、福神漬け(カレーには必須)、甘らっきょう(これもカレーの友)、そして紅ショウガ(なぬ?)が取り放題です。これは、九州ラーメンの辛いモヤシや高菜などに匹敵するサービス精神と言えましょう。ところで、N氏は紅ショウガ派でしたが、私は福神漬け派です。あなたはどっち?

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ドライカレーと言いながら、十分にウェットなカレーをいただきましょう。具はとにかくたくさんで、豚肉、ピーマン、タマネギ、ニンジン、トマト、そして何と、シイタケまで入っているのです。なぜかジャガイモがないのが不満ですが、アレを入れて混ぜてしまったら、もっさり感が出て、本当にドライでなくなってしまいますね。

まぁ、辛いです。どんどん汗が出てきます。「今日は、昨日までより涼しいのよ~。」というか、やっぱ暑いです。なので、うちわを貸してくれました。うちわで扇ぎながら食べるドライカレー、何となく変な構図です。ドアを閉めてエアコンにする、という発想はないのかも知れません。

さらに!食べても食べても減らない気がするのは、私だけでしょうか? 福神漬けでアクセントを入れながら、何とか半分まで来ました。普通の人なら、この半分で十分でしょう。しかし、なぜか後を引く辛さで、そのうち完食。味噌汁もといスープも飲みきって、お冷やもおかわり。

いや~満腹しました。午後の仕事に支障が出なければいいですが、ってすでに出ている感じです。心配なのは、ランチタイムにもかかわらず、入店から出店まで、我々以外のお客がいなかったことです。お店の人の愛想はいいし、料理も美味しいので、もっとお客が入ってもいいと思うのですが。やっぱり、入店に勇気の必要な外観、そしてあの量でしょうか。職場のM嬢も、興味はあるが量が多いと聞いていて…、と妙にしおらしいことを申しておりました。

もう少し値段を下げて、その分量も少ないバージョンを用意、かつ外観を普通にすればいいかもしれませんが、その店のアイデンティティが損なわれるような気がして…。個人的には、もっと食べに行きますから、あのスタイルを貫いてほしいものであります。

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