カーナビにデータ通信カードを!

最近のカーナビは進んでいる。携帯電話をつないでデータ通信というのは今までもやってきたが、PHS事業者のWILLCOMが、カーナビ専用の定額データ通信サービスを開始した。何と、月額1,050円(税込み)であるというので、申し込んだのであった。そして、通信カードなどが到着した。で、今日、装着してみたというわけだ。

phs_card_01 これはデータ通信カードの外箱。

カーナビといっても、具体的には本田技研工業の純正品である。このカーナビには、PCカードスロット、携帯電話の接続コネクタが装備されており、外部とのデータのやり取りが行えるようになっている。また、本田技研工業がInterNavi Premium Clubというサービスを実施しており、専用のメールアドレスによるメールの送受信、Webサイトの閲覧といった機能が利用できるようになっている。詳細は、以下を参照。

Honda InterNavi Premium Club

純正カーナビを用いて、データ通信サービスを利用するメリットは、FM VICS以外にInterNavi Premium Club独自のVICSサービスを利用できることにある。これにより、より詳細な道路情報を入手したり、広域データ情報により都道府県域をまたぐような場合でも総合的な道路情報を入手して最適なルートを選択したりすることが可能になる。これまでは、手持ちの携帯電話を接続し、これを行っていたが、通信料金がバカにならない。そこに、専用の定額データ通信サービスが登場したことで、このサービスを利用してみようと思ったわけだ。

このサービスは、PHS事業者のWILLCOMがInterNavi Premium Club専用に用意するというもので、データ通信カードは4,200円(税込み、キャンペーン価格)、データ通信料は定額で月1,050円というものだ。頻繁に利用する向きには、かなりの割安感がある。案の定人気だったようで、現物が届いたのは申し込んで1ヶ月後であった。

基本的には、従来の携帯電話を接続する替わりに、データ通信カードを接続する、カードは、PCMCIA TypeII準拠の、至って普通のものだ。

phs_card_02 ロゴがあるなど、専用感はある。

これを、カーナビのPCカードスロットに装着する。

phs_card_03 下部、左手がHDDスロット、右手がPCカードスロットである。

phs_card_04 このように挿入すればよし。

で、電波状態は右側のLEDで表示される。緑色なら、問題なし。点滅していたり、黄色ならあまりよくないので、アンテナを少し引き出してみるなどする。カードをセットしたら、カーナビ側の設定を行う。基本的にはデータ通信の手段を設定するだけだが、はじめて使う場合には、ユーザIDやパスワードの入力も必要になる。これまで携帯電話を使ってきたので、IDとパスワードの入力は省略できた。

phs_card_05 「通信機能設定」を選ぶのだ。

phs_card_06 「かんたん通信設定」を選ぶのだ。パソコンのようだ。

phs_card_07 カードの種類で、「AIR-EDGE」を選ぶ。

そうなのだ、これは「AirH”」なのである。とすると…。

phs_card_08 これで「接続する」とすれば接続される。

これで、通信料金を気にせずにVICSサービスに接続できるので、定期的なデータ受信間隔を、「なし」から「5分」にしてしまう。短すぎるような感じもするが、不要なら60分まで延ばせばよい。いずれにしろ、定期的受信に切り替えた方がメリットを享受できる。

データ通信そのものは、X1の32kbpsだから、携帯電話の9600bpsに比べれば遙かにマシだが、それでももたつく感じは否めない。だが、データ量が多いわけでもないので、これで十分なような気がする。少なくとも、VICSにだけ使う!と割り切れば、これで十分だ。

しばらく走って使用感をチェックしたが、通信料を気にせずに道路情報を入手できるのはいい。だがこれもWILLCOMのPHSサービスを利用できるという前提付きで、ちょっと郊外に出れば、これはどうなるかわからない。

で、ここで考えることは、音声通話にも使えないか、このカードをパソコンでも使えないか、ということであるが、両方とも否である。音声通話には使えない。携帯電話を接続した場合には、カーナビの内蔵マイクとスピーカーによるハンズフリー通話が利用できるが、これはできない。データ通信カードには070-~といった電話番号が割り当てられているが、だからといって通話できるということではないのである。

パソコンで使う場合だが、このカードをパソコンに装着した場合に起きたことに関しては、一切保証できないとある。だが、差してしまうのであった。案の定、デバイスドライバのインストールがどうのこうのといわれるが、ドライバディスクも何もないので、そのままキャンセルするしかない。だが、試してはいないが、AirH”用のドライバが使えそうな予感はする。材料が揃えば、試してみたい気もするが、利用規約にこういうものがあるかどうかは要確認である。

メインな用途はVICS情報の受信だが、メールの送受信など端末的使い方もできる。走行中に、「メールを受信しました」などとアナウンスされる。だけどそんなものを読んでいる暇はないし、危険だ。そのうち、携帯電話と同様に、カーナビの操作にも規制が入るに違いない。

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