珍しく順調に連載が続いていますが(実は書きためてあったり?)、今回はダイアログボックスをキーボードでスムースに操作しようという話です。同じようにIEのダイアログボックスを使って、話を進めましょう。
ちなみに、このダイアログボックスは、「ツール(T)」メニューから「インターネットオプション(O)…」を選ぶと開きます。キーボードだけで開くことは、この前の回のお話しを読んでいただけた人には楽勝ですね。
さて、今さらなのですが、「インターネットオプション(O)…」のように最後に付いている「…」は何を意味しているのでしょう?これは、「この先も何かあるからな!」という脅し文句、ではなくてお知らせのようなものです。たいていの場合には、ダイアログボックスが開きますが、「…」がないような項目では、選んだとたんに機能が実行されます。メニュー操作の際の心構えを促すもの、と思えばいいでしょう(そんな大げさな!)。
ダイアログボックスをキーボードで操作する場合の基本ルールは、非常に単純です。多くの場合、以下のようになります。
- 「Enter」を押す→設定を確定させて閉じる。
- 「Esc」を押す→設定を破棄して閉じる。
- 「Tab」を押す→設定対象の項目を移動する。
- ニーモニックを押す→設定対象の項目に瞬時に移動する。
ここで押さえておきたいのは、「フォーカス」です。フォーカスとは日本語で焦点、すなわち操作の対象になっている項目を「フォーカスが当たっている」などと言います。ダイアログボックスのスムースな操作は、フォーカスをいかにスムースに目的の項目に移動させるか、に尽きると言えましょう。
フォーカスの当たっている項目は、白黒がひっくり返っていたり、カーソルが点滅していたり、色の付いた枠が付いたりと、よくみれば気付きます。試しに「Tab」を何度か押してみてください。フォーカスが移動するのがわかるはずです。よく設計されたダイアログボックスなら、上から下、左から右へと、フォーカスが順番に移動するはずです。ちなみに、「Shift」キーを押しながら「Tab」を押すと、フォーカスの移動順が逆になります。
フォーカスの移動方法がわかったら、各項目の設定方法に移りましょう。項目といっても、いろいろなタイプがあり、文字を入れるもの、何か選ぶもの、ボタンになっているもの、たくさんあります。これらも、キーボードで操作する方法がありますから、以下にまとめてみます。
- 文字を入力する(テキストボックス)→文字を入れる
- ボタン→スペースを押す。
- チェックできるようになっている(チェックボックス)→スペースを押すと交互に状態が切り替わる。
- 選べるようになっている(ラジオボタン)→「↑」「↓」「←」「→」で選ぶ。
- 選べるようになっている(ドロップダウン)→「Alt+↓」で開き、「↑」「↓」「←」「→」で選ぶ。
基本的には、文字を入れるようなもの以外では、スペース、カーソル、Altなどを組み合わせて操作すればいいことがわかります。まずは、いろいろ試してみることが大事です。
実は、ダイアログボックスの操作で最大の難関は、「タブの切り替え」ではないでしょうか?最近のダイアログボックスは、タブと呼ばれるページ構造になっていて、めくるように目的の項目のあるタブを開いて、設定を行うようになっています。タブを選ぼうと思っても、ニーモニックはありませんので、マウスでクリックするしかなさそうです。ですが、果たしてそうでしょうか?そんな中途半端な作りなんでしょうか?
ここで、「PgUp」「PgDn」というキーが出てきます。このキーを「Ctrl」を押しながら押せば、タブがくるくる切り替わります。これで万全ですね。ほぼすべての操作がキーボードのみで実行できるでしょう。
最後に、ダイアログボックスにもシステムメニューがありますから、ウィンドウを移動したり、閉じたりといった操作も簡単です。呼び出し方は、もうおわかりですね。
今回は画面なしでどんどん進めてしまいましたが、次回(最終回)は「キーボード・ショートカット」についてまとめてみましょう。
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