群馬県前橋市から横浜市に帰るときには、埼玉県秩父市を経由するルートをよく使います。前橋市、藤岡市、鬼石村(現藤岡市)、神泉村(現神川町)、皆野町、秩父市、横瀬町、飯能市、日高市、そして東京都内に入るルートです。私はこのルートが好きなんですが、道中で見える一風変わった風貌の山が武甲(ぶこう)山です。
秩父市は昔武州と呼ばれていたあたりで、南の甲州(山梨県)とのつながりで、武甲山という名前なのでしょうか?武甲山は、見ると白く雪が拭いたように見えますが、これは岩肌が露出して白く見えるためです。武甲山は、古くから石灰石の産出地として有名であり、山頂から掘り崩されて今のような姿になっています。なので、山頂を示す位置が一体どこなのか、それに山頂の標高がくるくる変わっていた、そんな奇異な運命を辿った山なのです。
度重なる石灰石の採掘で、その都度標高が変わるため、標高の基準となる三角点を採掘地区の外部に移動し、そこが標高となっています。標高1295m。ですが採掘が一段落した時点で改めてさん各地付近の標高を計測すると、1,304mという標高が得られ、そこが現在の武甲山の標高として認められています。
頂上付近には秩父御嶽神社があります。雲で隠れているあたりです。「秩父セメント」という名前はよく聞くように、麓周辺はセメント工場で賑わっているのですが、山の形を変えるほどの鉱山というのがあるのですね。
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