アリジゴク

名前は知っているけど、どんなものかわからない。物々しい名前なので、何となく怖い、それがアリジゴクというものではないでしょうか?アリにとっての地獄とはまさにその通りで、捕まったら終わりでしょう。だけどこの虫、成虫は何というかご存じですか?

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アリジゴクは、乾いた地面に穴を掘り、すり鉢状にして獲物が落ちてくるのを待ちます。獲物、すなわちアリなどの昆虫が穴に落ちて来ると、その長いあごで掴み、引きずり込みます。そしてあとは…。食べかすは、あごで挟んで穴の外に放り投げます。穴に落ちたら、逃げ出したくても砂が滑り、登れません。これが、アリジゴクたる所以でしょう。ものの例えにも使われるアリジゴク、落ちないようにしたいものです。ちなみに、アリジゴクは排泄器官を持たないそうで、幼虫時の排泄物は、体内に溜め込むそうです。なんか、イヤな感じもしますね。

アリジゴクは幼虫の名前で、成虫は「ウスバカゲロウ」です。このブログにも登場していますが、細長い胴体と羽根を持ったトンボのような虫です。あの幼虫から、この成虫が出てくるというのは相当なギャップですが、不完全変態、すなわち蛹の時期がありません。幼虫は排泄器官を持ちませんが、成虫は水以外のものを口にしません。交尾を済ませ、体力が尽きたら死んでしまいます。幼虫、成虫ともに生態が変わっているな、と思うでしょう。

コメント

  1. kana より:

    とおい昔、飼った(?)ことがありますよ。
    エサの為にと、たくさんの「蟻」を飼育カゴにいれておいたら、なんと蟻たちが大脱走。
    大騒ぎの後、蟻地獄もろとも捨てました。
    ・・・飼育する人なんているのかしらね?

  2. なおさん より:

    kanaさん、お久しぶり。
    お元気でしたか?
    飼育する人はあまりいないでしょうね。
    飼うとしたら、餌が逃げないように、飼育槽の上は目の細かな布で覆うのがいいでしょうね。
    可哀相ですが、食事時(?)にアリを一匹ずつ穴に突き落とす、というのもあります。
    クモを飼うのに近いかも知れません。

  3. ロコ より:

    泉の森公園でアリジゴクが沢山いる場所を知ってます。
    餌が沢山取れるらしく巣の直系が5センチくらいと大きいです。
    排泄器官を持たないなんて知りませんでした。一生便秘ですか(笑)
    餌を食べるんでなくて体液を吸うんじゃなかったでしたっけ?

  4. なおさん より:

    ロコさん。
    それは穴場ですね、季節が来たらぜひ教えていただきたいものですね。
    アリジゴクの胴体が大きいのは、排泄物を溜めるためだそうですよ。
    そうです、食べるというよりは、「溶かす」だそうです。あごで捕まえて消化液を注入し、溶かして食べて、カラはぽいっということだそうです。
    書いていて怖くなってきました。