3月15日のダイヤ改正で消えることが決まっている、寝台急行「銀河」に会いに行ってきた。こういうイベントにはあまり興味がないのだが、ブルートレインに使用される24系25形の客車には思い入れもあったので、夜中に東京駅まで出向いてみたのであった。
「銀河」は、東京と大阪を結ぶ寝台急行で、上りと下りがそれぞれ1本ずつ運行している。東京からは23時ちょうどの発車となり、大阪には翌朝に到着する。新幹線の終電を逃しても、終点には新幹線の始発より早く到着するというメリットもあって、料金は少し高いのだが利用する人も多かったようだ。今では、深夜バスなどに押されて利用者は減っていたというが、廃止が決まったとたんに連日満席とは、皮肉なものだ。
東京駅に到着したのは、22時過ぎである。この頃の東海道線ホーム(9, 10番線)はまだ人気もまばらで、これから起きる喧噪を予想させるものではなかった。ホームのアナウンスによると、「銀河」の入線は23分になるという。それまでは余裕のあるところで、案内パネルを撮ったり、乗車位置上の案内板を撮ったりして、ほのぼのとした感じが漂っていたのであった。
いよいよ入線して来るとなると、ホームの先端(すなわち入線方向の先端部)は人だかりになる。気が付いたら、ホームはカメラ(ビデオ、一眼、コンパクト、携帯と様々)を持った老若男女で溢れていたのであった。意外と女性も多いのに気付く。小学生くらいの子供を連れたお父さんもいる(いいのか?)。明らかな鉄男も多い。スピードの落ちたところでしっかりと撮りたいから先端部にいるのだが、私はとても敵わないので、少し離れたところに陣取ったのであった。
入線してくる状況は、写真は絶対無理と判断したので、動画で撮影した。こういうところはフラッシュは保安上厳禁なので、夜間ということもあり、シャッター速度の稼げない状況では動きのあるものを撮るのは無理だ。なので動画となった。ちなみに、こういう場所では一眼よりはコンパクトの方が機動性に溢れていてよい。静止画、動画と取り分けられるし、液晶パネルで確認しながら撮れるので、カメラを高く掲げることもできる。下のは、「銀河」を牽引するEF65形電気機関車(1118番)。貨物輸送に転用されていたこの機関車は、この日は「銀河」を引いた。
動画キャプチャ。
行き先表示と等級種別。A寝台もある。
電源車カニ24。発電機の稼働音と、排気臭が漂う。
エンブレム。この手のものは撮るのが難しい。露出をできるだけマイナスにして撮る。車両自体が暗くなるのはしようがない。
大阪方向の電源車(カニ24)に連結されるために9番線を回送されるEF65-1118号機。動きのある車両を撮れば、この通りの有様である。
カニ24に連結されるEF65。一眼で撮っている人は、撮れているんだろうか?これも、動画で済ませた。この暗さでは、静止画撮影はコンパクトカメラでは難しい。
新幹線とのツーショット。これももう見られなくなる。
同様に廃止されるブルートレイン「あさかぜ」「なは」は、京都始発なので、どうしようもない。残念だが、しようがない。きっと、スゴイ騒ぎになるんだろう14日は…。とにかく、長きにわたりお疲れ様である、「銀河」。
コメント
素敵なタイトルに心を誘われお邪魔しました。
・・・そういうことだったのですね(笑)。でも、「銀河」と心に残るさよならが出来て良かったですね。寝台車とか、夜行・・・大好きでした。旅情とロマンを感じました。消え行く寝台車と共に、そんな思い出も過去へと遠ざかって行きますね。
野の花さん、
だまされてしまいましたか、実はちょっとそういうところも狙っていたのですが(笑)。さすがに「洗濯機」と思う人はいないな、と思っていたのですが。
個人的には、列車の旅はもっとゆっくりしたものであって欲しいと思うのですが、より安く、より速いものに取って代わられてしまうのが時代のニーズなのでしょう。